“31歳のベテラン”は若きアーセナルに最適だった? 味方のミスも臆することなく指摘する新戦力ジョルジーニョ

ジョルジーニョは声でもアーセナルに貢献している photo/Getty Images

公式戦5試合ぶりの勝利をあげたアーセナル

18日のアストン・ヴィラ戦で後半アディショナルタイムに値千金の決勝弾を生み出したアーセナルのMFジョルジーニョ。しかし、彼がチームにもたらしている好影響はプレイ面のみに留まらない。
 
1月の移籍市場でチェルシーからアーセナルへと移籍してきたジョルジーニョ。MFトーマス・パルティが負傷離脱したため、16日のマンチェスター・シティ戦、18日のアストン・ヴィラ戦と2試合連続で先発出場を果たしており、ヴィラ戦では後半アディショナルタイムに自らのミドルシュートでGKエミリアーノ・マルティネスのオウンゴールを誘発。アーセナルの逆転勝利の立役者となった。
 
このシュートに限らず、よりテクニカルなプレイやビルドアップ時の気の配り方など、パルティとはまた違った良さをすでに発揮しているジョルジーニョ。しかし、英『Football London』は、ジョルジーニョが試合中に常に声を張り上げている点や、味方のミスを臆することなく指摘している点にも注目している。
 
同メディアは、ヴィラ戦の序盤にジョルジーニョがDFベン・ホワイトに何度か声をかけ、彼のポジショニングをしきりに修正していたことについて取り上げている。その後の11分には、オーバーラップしたホワイトにジョルジーニョからロングボールが渡っており、アーセナルに大きなチャンスが生まれた。さらに16分には、ジョルジーニョからの縦パスを受けたホワイトが中央へクロスを送り、これがFWブカヨ・サカの同点ゴールに繋がっている。
 
この2本のパスは、ジョルジーニョがホワイトとしっかりコミュニケーションを取ったからこそ通ったものと考えることもできるだろう。チームを率いるミケル・アルテタ監督も彼の持つ影響力の大きさを感じ取っているようで、同メディアはヴィラ戦後にアルテタ監督が残したこのようなコメントを紹介している。
 
「彼の最大の特長は、他の選手を実際よりも良く見せることだ。彼は選手やスタッフに大きなインパクトを与えている。そして願わくば、ファンにもそのインパクトが届いていてほしい。今日の彼は素晴らしかったから、それをみんなに見てもらいたいね」
 
1月の移籍市場ではブライトンの21歳MFモイセス・カイセド獲得に向け動いているという噂も挙がっていたアーセナルだが、カイセドがアーセナルに来てジョルジーニョほどのリーダーシップを発揮できていたかは疑問だ。31歳のベテランだからこそ出せる声もあるだろう。リーグ優勝も狙えそうなこのタイミングでアーセナルが獲得する選手としては、経験豊富でチームの精神的支柱にもなれるジョルジーニョの方が最適だったのかもしれない。

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