今冬にブライトンからベルギー代表FWレアンドロ・トロサールが加わり、攻撃陣に新たなクオリティがプラスされたアーセナル。アーセナルでのデビュー戦となった22日のマンチェスター・ユナイテッド戦では途中出場から8分間プレイしたが、ドリブルのセンスなど印象的な8分間だった。プレミアリーグ制覇へ最後のピースとなり得るアタッカーだ。
その一方で、ますます立場が読めなくなってきたのが10番を背負うMFエミール・スミス・ロウ(22)だ。
昨季プレミアリーグで10ゴールを奪っていたスミス・ロウは、2021年にイングランド代表デビューまで果たしている。アーセナルを引っ張っていく存在になると期待されていたが、今では左にガブリエウ・マルティネッリ、右にブカヨ・サカ、トップ下にマルティン・ウーデゴーの2列目がファーストチョイスとなり、そこにトロサールも加わることになった。
今季のスミス・ロウは怪我で出遅れており、年明けより復帰。しかしリーグ戦では15日のトッテナム戦で1分間だけ出場したのみとなっており、トロサールが途中出場したマンU戦はベンチに座ったままだった。
ただ、昨季まで見せていたスミス・ロウのパフォーマンスは高く評価されている。英『FourFourTwo』はサカら攻撃陣との連携を取るのも上手いと称えており、指揮官ミケル・アルテタに[4-3-3]のオプションも面白いのではないかと提案している。
この案はアンカーにトーマス・パルティ、インサイドハーフにスミス・ロウとウーデゴーが並び、3トップは左にマルティネッリ、右にサカ、センターにエディ・エンケティア、あるいは怪我から戻ってきた場合はガブリエウ・ジェズスとなっている。
今季好調のグラニト・ジャカが外れてしまっているが、それだけスミス・ロウを評価している証とも言える。優勝へのラストピースにスミス・ロウの才能もプラスしたいところで、昨季の10ゴールが示す通りゴールを奪えるMFなのは確かだ。
まだ22歳と若いスミス・ロウをアルテタはどう伸ばしてくるのか。トロサールは加わったが、スミス・ロウも活かしたい才能だ。