テン・ハーグ政権でマンUにプレミア制覇への道見えてきた? リヴァプール、チェルシー不振で読めない未来

テン・ハーグの下で調子を上げるユナイテッドphoto/Getty Images

テン・ハーグの仕事が評価されている

マンチェスター・ユナイテッドはエリック・テン・ハーグの下でプレミアリーグ制覇への道を歩んでいるのだろうか。ここ最近のパフォーマンスはかなりポジティブなもので、後半戦に入ってテン・ハーグのフットボールが浸透してきた印象がある。

もちろんまだ頂点への道のりは長いが、選手たちも最近の結果に手応えを掴んでいるのではないか。17試合を消化して勝ち点35を稼いで4位につけているが、勝ち点は2位マンチェスター・シティとも4ポイントしか離れていない。

中でも英『Football365』は「テン・ハーグの成功は高額な移籍金で連れてきた新戦力のおかげだけではない。彼は既存戦力も改善させている」と伝えているが、FWマーカス・ラッシュフォードはその最たる例と言えよう。テン・ハーグはリーグ戦で20ゴールを奪う力があるとラッシュフォードを評価していたが、それも可能と思えるほどの好調ぶりだ。FIFAワールドカップ・カタール大会でも結果を残していたため、本人の中でも何か良い感覚を掴んだのかもしれない。
レアル・マドリードから獲得したMFカゼミロのヒットも大きいが、大金を投じた補強だけに頼っているわけではない。近年のマンUは指揮官がコロコロと変わる中で補強方針が迷走してきたところがあるため、きっちりとカゼミロやクリスティアン・エリクセンといった新戦力と既存戦力を融合させられているのは大きい。

また、今季はトッテナム、リヴァプール、チェルシーのトップ4常連クラブに元気がない。特にユルゲン・クロップ率いるリヴァプールの不振は特長的で、近年はマンCとリヴァプールがプレミアをリードしてきた。マンUがプレミアを制するには両チームを超えなければならないと考えられていたが、ここへきてリヴァプールのペースが落ちてきた。世代交代のタイミングを誤ったのか、以前ほどの安定感がないのは明らかであり、これはマンUにとってチャンスだ。

チェルシーもトーマス・トゥヘルからグレアム・ポッターに指揮官を代えるなど試行錯誤を続けており、ひとまず今季のマンUにはトップ4フィニッシュのチャンスがある。テン・ハーグ体制1年目でそのミッションをクリアできれば上々で、アヤックスを成功へ導いてきたテン・ハーグ招聘は正解だったのかもしれない。FWアレハンドロ・ガルナチョ(18)など若手育成にも積極的な姿勢を見せており、このまま腰を据えてテン・ハーグ体制継続が最良の判断だろう。

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