「給与体系を壊すようなことは……」 移籍市場で賢さを見せるブライトンの哲学

主力を引き抜かれても今季のブライトンは強い photo/Getty images

今季一気に株を上げたブライトン

三笘薫が所属するブライトンは17-18シーズンにプレミアリーグに昇格し、その後降格を経験せず、常にイングランドのトップカテゴリーを戦いの場としている。

昨季は昇格後、初となる一桁順位でフィニッシュしており、今季はここまで14試合終えて勝ち点21の7位だ。シーズン中の指揮官交代などのアクシデントがあったと考えれば出来過ぎたシーズンのスタートを切った。

ブライトンの強みはその補強にある。安く優秀な選手を買い、高く売却することができるチームであり、今夏の移籍市場ではマルク・ククレジャ、イヴ・ビスマ、ニール・モペイを放出して100億円以上の移籍金を得た。
それだけ主力を放出してしまえば戦力ダウンは避けられないが、ブライトンは次のスターを用意しており、厳しいプレミアリーグで好成績を残している。モイセス・カイセドや三笘らがニュースターとされる選手たちだ。

だがビッグクラブが有望な選手に目を付けるスピードは一瞬であり、カイセドやレアンドロ・トロサールはすでにターゲットにされている。

「私たちはトップ6やトップ7のクラブとは異なる方法で競争しなければならない。彼らは選手をより長くクラブに留めるために高額な給与を払うことができる。我々は選手をもう一年維持するためだけに給与体系を壊すようなことはしない。それは意味がないから」

英『SussexLive』ではブライトンのCEOであるポール・ハーバー氏がクラブ経営の持論について語っている。非常に重要なことであり、給与を著しく上げる行為はクラブの破綻を招くことになる。現にレスターはそれで首が回らなくなっており、今夏の移籍市場では売却をしなければ選手獲得に動くことはできなかった。

この考えを今後も継続するのであればブライトンからのステップアップは続くことになるだろう。カイセド、トロサール、三笘はすでに注目されている存在であり、今後の移籍市場で賢く動くブライトンに注目したい。

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