38歳でも衰える気配まるでなし 鉄壁のT・シウバは“今大会最強CB”か

ブラジルの最終ラインを統率するチアゴ・シウバ photo/Getty Images

セルビア、スイスの攻撃を封じ込む守備のスペシャリスト

優勝候補ブラジル代表は、FIFAワールドカップ・カタール大会で順調に連勝スタートを飾った。フレッシュな若手が揃う豪華攻撃陣はもちろんだが、2試合続けてクリーンシートを達成できているのが大きい。グループGの中でもダークホース候補と言われたセルビア(2-0)、スイス(1-0)の攻撃をシャットアウトしており、その安定感はさすがだ。

そんな最終ラインを束ねるのは、38歳の大ベテランDFチアゴ・シウバだ。セルビア戦ではFWアレクサンダル・ミトロビッチを抑え、スイス戦ではFWブリール・エンボロら攻撃陣に仕事をさせなかった。38歳と大ベテランの領域に入っているため、スピードなど若い頃より落ちている部分はあるかもしれない。しかし、チアゴ・シウバはそれを感じさせない。

最大の魅力は読みの鋭さであり、相手のクリアボールや縦パスに対する予測がずば抜けて早い。セルビアやスイスとしてはFWにクリアボールを収めてほしかったはずだが、そこをチアゴ・シウバは潰してくる。
ビルドアップの部分でもセーフティかつ効果的な縦パスを供給しており、そのパフォーマンスはとても38歳とは思えぬレベルだ。大会No.1DFと言っても大袈裟ではない。

英『Football London』は、チェルシー側が来夏までとなっている契約を延長する考えがあると伝えている。今回のワールドカップ、さらに所属するチェルシーでのプレイを見れば、チアゴ・シウバはまだまだトップレベルのセンターバックだ。

とはいえワールドカップは今回が最後になる可能性が高く、チアゴ・シウバも特別な思いで臨んでいるはずだ。一瞬の隙も与えない本気のチアゴ・シウバは対戦相手の脅威となっており、今のブラジルは安定した守備こそ最大の武器と言えよう。

FWネイマールが負傷離脱してしまったのは心配だが、守備が安定していることは大きな強みで、今後の戦いも計算しやすい。グループステージ2試合を終えた段階では最も安定しているチームと言っていいはずで、やはりセレソンは優勝候補だ。

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