水沼、マルコスらの“ギアチェンジ”で追い付くも勝ち点3獲得ならず F・マリノスが苦戦する相手の共通点

今季5ゴール目を挙げた水沼宏太 photo/Getty images

2位鹿島とは5ポイント差だ

首位横浜F・マリノスは16日にアウェイでサガン鳥栖と対戦した。

まず先制したのはF・マリノスだ。5月のジュビロ磐田戦以来の先発となる仲川輝人が右サイドからの突破でPKを奪取。セレッソ大阪戦に続く2試合連続のPK獲得であり、レオ・セアラが冷静に決め1-0とリードを得た。

しかしそこから勢いに乗れない。その原因はサガン鳥栖のハイプレスだ。高い位置までプレッシャーを仕掛けてくる相手に対しボールを上手く前進させることができず、守備面では24分に失点とスコアは振り出しに戻ってしまった。
今季のF・マリノスはハイプレスに対して弱みを見せてしまうことが多い。前節のセレッソ大阪戦、20節のサンフレッチェ広島戦もそうだ。広島戦はF・マリノスが決定力の高さを見せて3-0と快勝したが、根本的な問題の解決には至っていない。山根陸と渡辺皓太の起用はハイプレス対策だと考えられるが、思うような効果を得られることはできなかった。

それでも22試合を消化してリーグで首位に立っているのは選手個々の能力が高いからだ。とくに目立つのは後半から投入される選手たちであり、3人から5人交代に変わったこともあって試合開始直後のような勢いがF・マリノスに生まれる。前節セレッソ大阪戦は2点のビハインドを、鳥栖戦では1点のビハインドを追い付き、勝ち点1を獲得している。

鳥栖戦で輝きを放ったのは日本代表に選出された水沼宏太だ。先発でも、スーパーサブでも輝けるアタッカーであり、鳥栖戦ではストライカーのようにボックス内に侵入してヘディングで同点弾を挙げている。これで今季5ゴール目となった。

2-2の引き分けに追いついた鳥栖戦では水沼、マルコス・ジュニオール、アンデルソン・ロペス、エウベル、藤田譲瑠チマが投入され、勢いを取り戻している。より疲労が溜まる夏場に交代からギアを一つ上げることができるのは大きな武器であり、次節鹿島アントラーズとの上位対決も彼らのギアチェンジが猛威を振るうことになるだろう。

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