来夏のミッションはヒメネスの相棒を見つけること? 未だに埋まっていない“ジョタ・ロス”を改善するのは誰だ

バレンシアで躍動するゴンサロ・ゲデス photo/Getty images

今季は普段の強さを取り戻したウルブズ

18-19シーズンにプレミアに昇格し、初年度から7位フィニッシュと素晴らしい数字を残したウルブズ。ポルトガル人選手を集める珍しい補強戦略が功を奏しており、翌19-20シーズンも7位でのフィニッシュと実力が本物であることを証明している。しかし、3季目となるタイミングでチームの攻撃をけん引していたディオゴ・ジョタがリヴァプールへ移籍。同じく得点源としてチームを支えていたラウール・ヒメネスが大けがを負ったためシーズンを棒に振り、結局13位と昇格後ワーストでフィニッシュしている。

今季はブルーノ・ラージ監督をチームに迎え入れ心機一転、再スタート切った。すると、以前のような強固な守備が蘇っており、21-22シーズンの最終盤にして失点数は29点。これはマンチェスター・シティ、リヴァプール、チェルシーに続くリーグで4番目の数字となっている。しかし、順位は8位と伸びておらず、その主な要因は攻撃力のなさだ。魅力的な守備と引き換えに攻撃は33得点とリーグでは16番目の数字と寂しい。

解決するためにも、リヴァプールへ移籍したジョタのようなアタッカーが欲しい。ウルブズ在籍時は9ゴール、7ゴールとコンスタントに得点を重ねており、ヒメネスとのダブルエースとしてチームを支えていた。しかし、現状ではヒメネスと共に攻撃をけん引する選手がおらず、来夏の移籍市場ではもう一人の得点源となれる存在が欲しい。

英『The Telegraph』によればバレンシアのFWゴンサロ・ゲデスに興味を示しているという。ポルトガルのベンフィカで育ち、その後パリ・サンジェルマンを経由してバレンシアにやってきたゲデス。ポルトガルの世代別代表では常連であり、フル代表デビューもすでに済ませている。ウルブズお得意のポルトガル人プレイヤーであり、獲得の可能性は高い。

ゲデスはサイドを主戦場とするウイングだったが、バレンシアではセンターフォワードを担当するなどプレイの幅を広げ、今季は11ゴール6アシストとカルロス・ソレールと共にバレンシアの攻撃をけん引している。

万能性が彼のスタイルである。リーガ・エスパニョーラで7番目となる59回のドリブルを成功させる突破力を軸にスルーパスや強烈なシュートで攻撃を活性化させる。特にミドルシュートは彼の武器であり、今季ボックス外から3本のゴールを沈めている。これはレアル・マドリードのマルコ・アセンシオと並ぶリーグ最高の成績であり、彼の優秀さがうかがえる。

18-19シーズンに昇格して以来、入れ替わりの激しいプレミアですでに独自の地位を確立しているウルブズ。彼らにゲデスのようなアタッカーが加われば鬼に金棒であり、来季のポルトガル軍団の活躍が楽しみだ(データは『SofaScore』より)。

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