1月はセリエAのスピードキングに モウリーニョの下で成長する“爆速ヤングスター”

フェリックは圧巻のスピードを武器に、今後ローマで定位置獲得なるか photo/Getty Images

若きスピードスターの覚醒はあるか

今季トップチームでの出番を掴んだばかりのヤングスターだが、はたして彼は今後ジョゼ・モウリーニョ監督のチームで序列を上げていくことができるのか。まだ改善点は多く見受けられるものの、現在のASローマにはその将来に期待したい19歳がいる。

その19歳とは、昨年10月にトップチームデビューを果たしたFWフェリックス・アフェナ・ギャンだ。1年前の2021年冬に母国ガーナのクラブからローマに引き抜かれた新鋭アタッカーは、今季ここまで公式戦10試合に出場中。セリエA第15節のジェノア戦ではデビュー3戦目にして2得点の活躍を見せるなど、早くもその才能の片鱗を見せつけた。今ではモウリーニョ監督のチームにおける重要な戦力としてカウントされており、第19節のサンプドリア戦からはリーグ戦に5試合連続で出場している。

しかし、現時点でフェリックスはスタメンの座を勝ち取るまでには至っていない。なにしろ、ローマの前線は思いのほかレベルが高い。第23節終了時点で6位に甘んじている同クラブだが、FWタミー・エイブラハムにMFロレンツォ・ペッレグリーニ、MFヘンリク・ムヒタリアン、MFニコロ・ザニオーロらを擁する攻撃陣のメンバーはなかなかに豪華。控えにはFWステファン・エル・シャーラウィやFWエルドル・ショムロドフといった選手もおり、競争は熾烈だ。
控えとして貴重な戦力にはなっているが、レギュラー獲得までの道のりはまだ厳しいと言わざるを得ないフェリックス。とはいえ、定位置獲得に向けて希望がないわけではないだろう。実際、彼は他の選手には真似できない抜群のスピードを備えている。セリエA公式サイトによると、1月のリーグ戦において彼が記録したスプリントの最高時速は驚異の33.4km/h。これは月間リーグ最速記録というのだから驚きだ。まだまだ粗削りな面も目立つフェリックスだが、この武器をさらにうまく使いこなすことができれば、一気にレギュラー獲得も近づいてくることだろう。

まだ19歳の選手にかける期待としては少し大きいかもしれないが、そう遠くないうちにローマで定位置を掴んでほしいフェリックス。間違いなく優れたセンスと才能を備えている逸材だけに、スケールの大きなアタッカーに育ってもらいたいところだが、はたして。

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