行く先々でポジション争う相手が悪すぎる 気がつけば28歳となったフランス代表GK

今季はウェストハムでプレイしているアレオラ photo/Getty Images

今季はウェストハムでプレイ

若かりし頃から期待はされていたものの、なかなか大ブレイクを果たすことができない守護神。そう聞けば、多くの人は誰を思い浮かべるだろうか。

おそらく候補は何人かいるものの、そのなかには間違いなく今季ウェストハムでプレイしているフランス代表GKアルフォンス・アレオラ(28)も入ってくることだろう。実力はあるのだが、彼はどうにもチャンスに恵まれないキャリアを送ることとなっている。

2010年夏にパリ・サンジェルマンの下部組織からトップチームに昇格し、以降は期待の若手守護神として着実にレンタル移籍などで経験を積みながらレベルアップを図っていたアレオラ。16-17シーズンにPSGへ復帰すると、ケビン・トラップから正守護神の座も奪取するなど、20代前半までのキャリアは順風満帆だったと言っていい。
しかし、18-19シーズンにPSGがユヴェントスから元イタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォンを獲得したあたりから、アレオラを取り巻く環境は変わり始めてしまった。結局、同シーズンはブッフォンと出場機会を分け合う形で出番が減少。そして、翌19-20シーズンにはコスタリカ代表GKケイロル・ナバスとのトレードでレンタル移籍したレアル・マドリードでも、ベルギー代表GKティボー・クルトワの牙城を崩せず。レアルでは公式戦わずか9試合の出場にとどまった。

実力はあるはずだが、強力すぎるライバルたちに囲まれてしまったがゆえに出番が減少したアレオラ。その後レンタル移籍したフラムでは正守護神の地位を手に入れて37試合に出場したものの、彼は昨夏向かったウェストハムでまたも強力ライバルの存在が影響して出場機会を減らすこととなっている。今季のウェストハムでは元ポーランド代表GKウカシュ・ファビアンスキが正守護神を務めており、アレオラの出番はここまでカップ戦の9試合のみ。出場した試合では彼も安定感あるプレイを見せているのだが、それを上回るパフォーマンスをファビアンスキが継続しているのだ。

フランス代表にも選出される実力を備えながらも、行く先々で強力なライバルに出番を奪われ続けているアレオラ。気がつけば、もう28歳。優秀な守護神だけに今後どこかで一花咲かせてほしいところが、はたしてこのフランス代表GKに大ブレイクのチャンスは巡ってくるのだろうか。

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