分かっていたが対応できなかった オマーンに手も足も出なかったサムライブルーの現状

森保一監督はこの状況をどう打破するのか photo/Getty Images

まだ焦る段階ではないが……

2日に行われたワールドカップ・カタール大会に向けたアジア最終予選。日本対オマーンの一戦は0-1でサムライブルーの黒星となった。以前から最終予選は難しいと言われているが、このオマーン戦はその言葉を実感する試合となった。

日本は基本フォーメーションである[4-2-3-1]で試合に臨み、前線には大迫勇也、最終ラインには吉田麻也が名を連ねるいつものメンバー構成であった。試合前には冨安健洋、板倉滉、守田英正の欠場が発表されたが、ほぼベストメンバーといっていい。

しかし、日本は主導権を握れず最終的には敗戦となった。攻守両方に問題があったが、気になるのは攻撃時の選択肢の少なさだ。

ここまでの日本は9番である大迫のキープ力を生かした攻撃を得意としており、得点を量産してきた。が、この試合ではオマーンが大迫へのパスコースを消す中央を固める守備を敷いており、日本はサイドからの攻撃を余儀なくされている。しかし、サイドの攻撃も両サイドのコーナーフラッグ近辺に攻め込むのがやっとでボックス内にすら侵入させてもらえていない。

サイドで手詰まりとなればクロスを供給するのだが、ボックス内に選手は少なくチャンスを作れていない。最もゴールに迫ったのは、前半にあった吉田のフィードに反応した伊東純也のシュートくらいだ。特に後半からはサイドバックとサイドハーフの距離は離れすぎており、左で古橋が孤立する場面も見られた。東京五輪でのU-24ではそういった場面は少なく、森保一監督には早急な対応が求められる。

また、試合後のインタビューでは「相手が中央を固めてくるのは分かっていた」と柴崎岳は語っている。であれば、それなりの対応も出来たと考えられるが、オマーンの実力が想像以上であったのか。

悔しい敗戦となった日本。しかし、8日には中国との試合が控えており、2連敗は許されない状況だ。多くの選手にコンディション不良が見られたが、そういった点も改善し、勝ち点3を獲得してもらいたい。

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