日本の猛暑は“女王”を苦しめるか 30代多いアメリカ女子代表はスピード不足

優勝候補本命のアメリカ女子代表 photo/Getty Images

優勝候補本命に異変

東京五輪のサッカーはグループステージ開始早々から荒れ模様で、U-24フランス代表がU-24メキシコ代表に1-4の大差で敗れるなど、波乱が起きている。しかし、最大のサプライズといえばアメリカ女子代表がスウェーデン女子代表に完敗したことだろう。

五輪開幕前の時点で44戦無敗と圧巻の強さを誇っていたアメリカは、今大会でも優勝候補の大本命だった。ところが、アメリカは初戦でスウェーデン女子代表に敗北。しかもスコアは0-3と一方的なものとなり、女王がいきなり躓いたのだ。スウェーデンが積極的に仕掛けてきたことにも戸惑ったのか、バタバタと崩れてしまった印象だった。

最強と思われていたチームに疑問の目が向けられることになったわけだが、日本の気候が1つのポイントになるかもしれない。というのも、アメリカ女子代表は実績あるベテランプレイヤーが多く招集されている。米『ESPN』はスウェーデンのスピードについていけなかったと指摘し、ベテランが多いメンバー構成を不安視している。ベテランプレイヤーの多さは猛暑の日本で運動量に影響を与えるかもしれない。
アメリカ女子代表はメンバー22名のうち、30代のプレイヤーが半分の11人もいる。スウェーデン戦でも主将のDFベッキー・サワーブラン(36)をはじめ、FWアレックス・モーガン(32)、クリステン・プレス(32)、トビン・ヒース(33)、DFケリー・オヘーラ(32)など6人の30代プレイヤーがスタメンに名を連ねている。同メディアもこの部分を気にかけており、スピード不足に若さの欠如が影響しているのではないかと見ている。

年齢ですべてが決まるわけではないが、メンバー22名のうち20代前半のプレイヤーが2人しか入っていないのは気がかりか。年齢のバランスが良いとは言えない。五輪は試合の間隔が短く、猛暑の日本で選手たちがきっちりリカバリーできるかも分からない。

グループ第2戦ではニュージーランド女子代表を6-1で粉砕したものの、同メディアはまだ問題がすべて解決されたわけではないと心配している。最強と考えられていたアメリカ女子代表が今後も苦戦を強いられる可能性も大いに考えられるが、スタートから荒れた女子サッカーを制するのはどこか。

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