2得点関与と高い攻撃力を披露したカンセロ 見え隠れするのは“守備の軽さ”

同点ゴールを挙げたカンセロ photo/Getty Images

元ウイングの攻撃力は伊達じゃないが

昨季チームに加入し、今季で2年目となっているマンチェスター・シティ所属のジョアン・カンセロ。サイドバックながらビルドアップ時には中央で組み立てに参加し、前線ではインサイドハーフやウイングとして振舞う役割に「カンセロ・ロール」と名前が付くほどに素晴らしい選手となった。今季はルベン・ディアスの加入で抜群の安定感を得たセンターバックがチームの強みとなっていたが、自由にピッチを動き回るカンセロも強みになっていたと言える。

14日に行われたニューカッスル戦でもカンセロの高い攻撃力は際立っていた。この日は本職の右ではなく左サイドバックでの出場となったが、ドリブル、パス、クロスと豊富な選択肢から好機を演出していた。また、前半39分にはペナルティエリア内から右足でシュートを放っており、同点弾を記録している。これは積極的にゴールを狙うカンセロの良さが出た場面であり本来左サイドバックを務めるオレクサンドル・ジンチェンコには無いカンセロを使うメリットであると言える。

しかし、守備面ではどうだろうか。今季は2年目ということもあり、チームにフィットして攻撃面で良さを見せているカンセロだが、ニューカッスル戦では自身の課題である守備の軽さは目立っていた。一つ挙げるとすれば後半66分のシーンだろう。左サイドで対峙したジョー・ウィロックに簡単に抜かれており、ペナルティエリア内への進入を許してしまっている。その後は何とかボールを外に掻き出し事なきを得ているが、弱さが出た場面だ。ペナルティエリア内には味方が多く、遅らせる動きを選択するのが無難だろう。

「カンセロ・ロール」の活躍からプレミアでの評価が上昇したカンセロだが、現状は両サイドバックの控えとなっている。ここから評価逆転を狙うなら守備の改善だろう。ジンチェンコもカイル・ウォーカーもCLでは素晴らしい守備を披露しており、カンセロにも同様の活躍を期待したい。

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