ポルトで経験を積む25歳
今夏の移籍市場で話題の1つとされるのがリヴァプールに所属するジョルジニオ・ワイナルドゥムの動向だ。いまだリヴァプールとの契約延長の話はまとまっておらず、バルセロナを中心に多くのビッグクラブから注目を集めている。
そんなワイナルドゥムの選択次第では後釜を探す必要があるリヴァプール。現在も同クラブの獲得リストには欧州の有望なセントラルMFの名前が挙がっているだろう。しかし新型コロナウイルスの影響により財政状況も厳しいものだと想像できる。
そのリヴァプールにワイナルドゥムの後釜候補として推したいプレイヤーがリヴァプールの所属選手の中にいる。現在、リヴァプールからポルトへレンタル移籍中のマルコ・グルイッチだ。このセルビア代表MFが戦力として計算できれば、チーム編成にも大きな影響をもたらすだろう。
グルイッチは1996年生まれの現在25歳。レッドスター・ベオグラードで若くしてデビューを飾ると2016年1月にリヴァプールへ加入した。ユルゲン・クロップ監督体制での補強第1号としても注目を集めた。そのグルイッチは、2018年から2年間、ヘルタ・ベルリンへ武者修行するとレギュラーとして活躍。今季から修行の場をポルトガルへ移している。
ポルトでは現在18試合に出場。開幕頃はサブにまわることも多く出場機会に恵まれない時期もあったが、UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグのチェルシー戦でスタメン出場すると、191cmという長身とフィジカルの強さを活かし、空中戦は全勝でデュエル勝利数も6を記録。試合には敗れるものの、自身の評価を上げると公式戦4試合連続でスタメンに起用され高パフォーマンスを維持している。
長身であり空中戦に強くリヴァプールの中盤であればセントラルMFもアンカーでも対応可能だ。中盤での創造性不足を懸念されているが、チアゴ・アルカンタラの加入など違いを生み出せる選手は揃っており、チームのために汗をかける中盤も必要だ。またグルイッチが戦力として計算できれば、補強ポイントであるCBやFWに資金を費やせるだろう。この面でもチームの編成面で影響を及ぼす。ポルトでレギュラーをつかみかけているグルイッチ。彼のここからの躍進に期待だ。