ポゼッション率“ワースト”でもレアル、バルサに勝った 不思議な昇格組の大行進

ちょっとした旋風を起こしているカディス photo/Getty Images

リーガで6位につける

2部から昇格してきたチームはハイレベルな1部の戦いに苦戦するケースが多く、リーガ・エスパニョーラでは岡崎慎司が所属するウエスカも開幕から大苦戦している。2部とは試合のレベルが異なるため、昇格組が勝ち点を稼ぐのは想像以上に難しい。

しかし、ウエスカとは対照的な好スタートを切った昇格組のクラブもある。現在リーガ・エスパニョーラで6位につけるカディスだ。

内訳は12試合を戦って5勝3分4敗となっており、昇格組であることを考えると理想に近いスタートと言えよう。しかも興味深いのがその戦い方だ。
カディスはお世辞にも美しいサッカーをしているとは言えず、ここまで平均ポゼッション率がリーグワーストの36.7%、1試合平均シュート数はリーグワースト2位の8.1本に留まっている。得点数も19位に沈むウエスカより1点少ない11得点となっているのだが、それでも失点を何とか13点に抑えて6位をキープしている。

面白いのはレアル・マドリード、バルセロナの両方に勝利していることで、カディスは色々と不思議なサプライズチームと言える。注目したいのはマンチェスター・シティやセビージャで活躍してきた実績を持つ35歳のFWアルバロ・ネグレド。2-1で勝利したレアル戦でもネグレドが決勝点を奪っている。トップレベルの戦いを知るベテランストライカーの存在は経験不足なカディスにとっては非常に大きい。

どこかで失速する可能性は高いが、ここまでは懸命にサポーターの期待に応えている。出来るだけ長くサプライズを続けたいところだが、カディスの不思議な旋風はどこまで続くか。(データは『WhoScored.com』より)

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