現在のスタイルを形作った存在
インテルの前線において、ベルギー代表FWロメル・ルカクともに欠かせない存在となっているアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネス。2019-20シーズンにセリエAで14ゴールを挙げ、一躍ブレイクを果たした同選手は今季も好調だ。ここまでは公式戦12試合に出場し6ゴール2アシスト。安定した活躍ぶりで、彼はインテルの攻撃陣をリードしている。
そんなL・マルティネスの特長といえば、一瞬の抜け出しや身長174cmながら空中戦にも強い点。その万能性を武器に、同選手は組織的な守備を得意とするチームが多いセリエAで得点を量産してきた。今ではバルセロナの獲得候補にもその名が浮上するようになった彼だが、そのスタイルはどのようにして培われたものなのだろうか。本人がひとつポイントとして挙げるのは、少年時代に憧れた南米産ストライカーの存在だ。
「僕の少年時代のアイドルは(ラダメル・)ファルカオだったんだ。彼がリーベル・プレートに所属していたときは、そのプレイに夢中となっていたよ。それからは、ファルカオのスタイルを参考にプレイし続けてきた。コパ・アメリカで彼のいるコロンビアと対戦した後に、ユニフォームを交換したのは今でも最高の思い出になっているよ」
幼い頃からコロンビア代表FWラダメル・ファルカオ(現ガラタサライ)のプレイに憧れ続けていたと、L・マルティネスはレアル・マドリード戦のマッチデープログラムにて語っている。少年時代の同選手は、前線であらゆる仕事を1人でこなしてしまう“コロンビアの虎”が披露するプレイの虜となっていたようだ。
コロンビア代表FWのスタイルを土台として、インテルで得点を量産するL・マルティネス。ファルカオの魂を受け継ぐ彼だが、選手としての完成形はどうなるか。憧れの存在をそのままコピーするだけでなく、他の要素もプラスしたストライカーとなれば一層おもしろい存在となることだろう。