ペップなら適応させることが可能 常識破りの布陣で25歳DFは輝くか

マンC移籍が噂されるアケ photo/Getty Images

獲得噂のDFにつきまとう懸念

今夏マンチェスター・シティにやって来るかもしれない左利きのセンターバック。そう聞けば現時点で思い当たるのはボーンマスの25歳だろう。オランダ代表DFネイサン・アケだ。

現地報道によれば、すでに移籍金4100万ポンド(約56億2000万円)で両クラブ大筋合意に至っているとも伝えられているアケの取引。ジョゼップ・グアルディオラ監督が展開する高度なポゼッションサッカーにも耐えられるだけのテクニックを備えた選手だけに、これだけの金額が動くのも納得できるだろう。

しかし、マンCがアケの獲得を進めることに少し疑問を抱いているファンも多いかもしれない。彼らにはすでに左利きのCBとして主戦級のアイメリック・ラポルテがおり、アケと同時出場となれば最終ラインの中央にレフティーが2人並ぶこととなるのだ。ビルドアップを重視するマンCだけに、CBのどちらかが逆足のポジションを取るのは少し不可解とも言える。

アケ獲得となれば、グアルディオラ監督はこのDFをどう起用するのだろうか photo/Getty Images

そうした理由から、このマンCのアケ獲得にはジェイミー・キャラガー氏も違和感を抱いているようで、先日同氏は「左利きのCBを同時に2人起用するというのはあり得ないと個人的に思う」と発言。右利きを2枚並べるならまだしも、左利き2枚を同時起用というのは疑問を感じざるを得ないと主張している。

見慣れない形だけに、キャラガー氏がそう主張するのも無理はないか。しかし、アーセナルOBのマーティン・キーオン氏はグアルディオラ 監督ならそんな常識は打ち破れるはずと英『talkSPORT』に話す。

「アケはこの数シーズン、ボーンマスにとって素晴らしい存在だった。非常に成熟した選手だから、シティへ移籍するかどうかにかかわらず来季も注目すべきだと思うよ。でも、シティのサッカーに適応できるだけの順応性も持ち合わせていると感じるね」

「ただ、彼の獲得に疑問を感じている人もいるね。ラポルテと共にCBに並べると左利きの選手が2枚になってしまうという懸念があるからだ。でも、私はペップならばアケを右CBとしてチームに溶け込ませることができると思うよ。場合によっては左サイドバックや守備的中盤にも回せるしね。むしろ気になるのは180cmという身長だよ」

実力は申し分ないのだが、まさかの利き足が懸念事項となっているアケ。はたして、グアルディオラ監督はこのDFをどのようにチームへフィットさせるのだろうか。これまで何度もサッカー界の常識を覆すようなアイデアを打ち出してきた名将だけに、また新たな魔法をかける可能性も低くはない。

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