サウサンプトンで22ゴールだよ。リヴァプールやシティと違って、アシストメンバーに恵まれているわけじゃないんだな。アシストランキングのトップ10をみても、あっ、トップ20にもサウサンプトンの選手はだれもいない。
それでもダニー・イングスは、得点ランキングで2位に食い込んだ。快挙だよね、快挙! 野球解説者の張本勲さんがプレミアリーグに興味を持っていたら、「あっぱれ」をくださったに違いない。
これまでのキャリアハイは2014-15シーズン、バーンリーに所属していた当時の11ゴール。翌シーズン、リヴァプールに移籍したものの、ハイレベルの生存競争と負傷もあり、ほとんど活躍できなかった。しかしイングスは不平不満を口にせず、トレーニングで黙々と汗を流していた。
「フットボールに取りくむダニーの姿勢には頭が下がる」
ユルゲン・クロップ監督も、イングスをリスペクトしていたんだよね。
そして今シーズン、イングスの努力が報われた。信じる者は救われるじゃないけれど、フットボールを愛し、真剣に向き合ってきたからこそ、20ゴールっていう大台に到達できたんじゃないかな。
いま29歳。まだまだ闘える。来シーズンは得点王を視野に入れ、30ゴールを狙うか。イングス、やるじゃん。
文/粕谷秀樹
スポーツジャーナリスト。特にプレミアリーグ関連情報には精通している。試合中継やテレビ番組での解説者としてもお馴染みで、独特の視点で繰り出される選手、チームへの評価と切れ味鋭い意見は特筆ものである。
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