[西岡明彦]逃した魚はでかい? ドイツの有望株はチェルシーへ

プレミア最強ガイド 067

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引く手数多だったヴェルナー。その後チェルシー行きは確定した photo/Getty Images

 相思相愛の関係と見られていたリヴァプールのユルゲン・クロップ監督とRBライプツィヒのドイツ代表FWティモ・ヴェルナーの移籍交渉が不調に終わりました。そして、同じプレミアリーグのライバルであるチェルシー移籍が濃厚となりました。その状況をOBたちはどう見ているのでしょうか。

 新型コロナウイルス感染拡大によってリーグが中断していた約2ヶ月、頻繁にオンラインでミーティングを行っていたクロップとヴェルナー。ヴェルナー自身は同郷の指揮官の下でプレイする気持ちをほぼ固めていたと報じられてきました。しかし、ライプツィヒが提示した違約金5300万ポンドが、両者の商談を困難なものにしました。難色を示すリヴァプールとの交渉は一向に進展せず、その隙をついてチェルシーが満額回答したのでした。加えてフランク・ランパード監督のチームからは、クラブ史上最高額となる週給20万ポンドを用意すると告げられ、ヴェルナーは首を縦に振るしかありませんでした。

 元リヴァプールFWのロビー・ファウラーは『Daily Mirror』紙の取材に応え、「もし彼がリヴァプールに加入しても活躍できるかは疑わしい。現在の3トップと遜色ない実力かと問われると、そうではないと思う」と厳しく評価しました。
 一方でマイケル・オーウェンは、「再開後のブンデスリーガでのプレイを見ていると、彼は国際レベル。速いし、ゴールに向かう姿勢やダイレクトなプレイはフェルナンド・トーレスに似ている。リヴァプールだとオリギのように4番手の扱いになるだろう。リヴァプールに行きたかったかも知れないが、チェルシーに移籍することは、彼の将来を考えると悪いことではない」とエールを送りました。

 先日、『sky Germany』の番組に出演したクロップ監督は、ブンデスリーガ3シーズンで92得点を挙げているヴェルナーについて聞かれると、「この惑星には良い選手が沢山いるからね。ヴェルナーもそう、カイ・ハフェルツ(レヴァークーゼン)もいい選手だよね」と核心には触れませんでした。すでにウルブズのアダマ・トラオレにターゲットを変えて交渉を開始したようで、24歳のドイツ代表FWを獲得することはほぼ諦めてしまったようです。

 チェルシーは資金確保のために、ベルギー代表FWミシー・バチュアイに4000万ポンドの値札を付け、移籍先を模索しています。来季に向けたチーム編成、選手獲得競争は、日々動いています。

※電子マガジンtheWORLD246号、6月15日配信の記事より転載

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