それほど複雑なことをしているように見えないのに、寄せてきた相手を簡単にかわしてしまう。バルセロナの中盤を支配し続けてきた元スペイン代表MFシャビ・エルナンデスには小さく回転するお得意のスキルがあった。
相手選手がボールを奪おうと寄せてくると、シャビは相手の勢いを殺すようにクルリと回転。瞬時に方向を変えて相手のプレス網を崩してしまう。簡単そうな動きにも見えるが、正確なボールコントロールと状況判断能力が求められる高度な技だ。
リーガ・エスパニョーラ公式は改めてシャビのターンを振り返っているが、寄せてくる屈強な選手たちが小柄なシャビに次々といなされていくのは何とも心地いい。このように方向を変えられてしまうと、相手チームはボールの奪いどころを決めるのが難しくなってしまう。これに手を焼いたチームは数多い。
今もバルセロナには優れたMFが揃っているが、シャビと同じことができるのはセルヒオ・ブスケッツくらいか。ジョゼップ・グアルディオラの下で完成したポゼッションフットボールは、やはりシャビ抜きでは実現しないものだったのだろう。
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