アルゼンチンサッカーの1部リーグ、プリメーラ・ディビシオン第29節が行われ、クラブ・アトレティコ・ティグレと対戦したボカ・ジュニアーズは1-0で勝利を収め、通算31度目の優勝を達成した。
ボカ・ジュニアーズは今年5月に、コパ・リベルタドーレス杯においてライバルのリーベルプレートとの「スーペル・クラシコ」で観客がリーベルの選手に催涙スプレーを使用した事件があり、大会を失格となる厳罰処分を受けていた。失意に沈むボカにこの夏、クラブのアイドル、カルロ・テベスがユヴェントスから復帰して、リーダーシップを発揮し、リーグ優勝に貢献した。FWテベスのコメントをアルゼンチン紙「ラ・ナシオン」が伝えている。
「多くのチームでチャンピオンになることができたが、今の気持ちは説明できない。今日感じていることは他のチームで経験したこととは比べられない」
テベスはこれまでに、コリンチャンスでブラジル選手権優勝。プレミアリーグ優勝はマンチェスター・ユナイテッドで2度、マンチェスター・シティでも1度経験している。さらにマンチェスター・ユナイテッドではチャンピオンズリーグ優勝も獲得し、ユヴェントスではセリエAを2度優勝、チャンピオンズリーグ準優勝も経験した。これだけ多くのタイトルを獲得した経験がありながら、古巣での優勝は格別のようだ。
「このチームはタイトルを熱望していた。ときどき試合をどう進めたら良いのかわからなくなっていた時期もある。だがチャンピオンになること、試合に勝つことに飢えていた。だから今日ボカがチャンピオンに手にしたんだ」
ボカの優勝は2011年前期リーグ優勝以来となる久々のタイトル獲得。特にアルゼンチンリーグは今季から1ステージ制に移行し、リーグ戦の結果のみで年間王者を決める方式に変更された。テベスにとっては2003年のアルゼンチン前期リーグ優勝以来となるボカでの優勝で、アルゼンチンでの年間優勝を獲得するのは初めての経験なだけに、その感動もひとしおだ。