どうしても兄との比較が
兄がレアル・マドリードでプレイするMFジュード・ベリンガムであることもプレッシャーになっているのだろうか。今夏サンダーランドからドルトムントへと移籍した弟のジョーブ・ベリンガムだが、ここまで上手くいっているとは言い難い。
ドルトムントは兄のジュードもプレイしたクラブであり、どうしても兄と同じような活躍を求められてしまうだろう。ドルトムント側もそれを期待してジョーブを獲得したはずだが、現状はスタメンを確保できていない。
あくまで中盤の選手とはいえ、ブンデスリーガでは14試合に出場してまだ0ゴール0アシストだ。兄のジュードが得点に絡めるMFであることを考えると、少々物足りないか。
またジョーブは開幕早々に家族トラブルもあった。3-3で引き分けた開幕節のザンクト・パウリ戦に先発したものの、ジョーブは前半だけで交代することに。これに腹を立てたのが観戦に来ていた父親で、息子の交代についてクラブのセバスティアン・ケールSDに詰め寄ったとされる。
その後家族はドレッシングルームから出禁のような形となっていて、やや騒々しいスタートとなってしまった。その後もパフォーマンスレベルが上がっているとは言い難く、先発した先日のフライブルク戦ではGKグレゴリー・コベルからボールをもらおうとした際に寄せてきた相手選手を倒してしまい、これが決定機阻止として一発退場の処分を受けている。
自陣深くからのビルドアップにはリスクもあり、コベルの出した縦パスも決して良い判断とは言えなかった。結果的にジョーブが相手選手を倒す格好となってしまい、試合も1-1で引き分けている。
スペイン『SPORT』はここまでのジョーブについて、「エキサイティングな契約からデリケートな案件になってしまった。最初の数ヶ月、兄のジュードが加入時にもたらしたインパクトには遠く及ばない。現時点でクラブの期待に応えているとは言えず、ブンデスリーガの舞台を席巻するには程遠いという印象だ」と伝えている。
もちろんジョーブが20歳と若く、ブンデスリーガ1年目ということも考慮しなければならない。しかしジョーブの場合はどうしてもメディアから兄と比較されやすく、兄ジュードとは異なるプレッシャーを感じることも多いはずだ。ドルトムント側はゆっくりと適応が進んでいると評価しているようだが、ジョーブはドルトムントの中盤をまとめる存在になれるだろうか。