ユナイテッドを救うために…… ベッカムとネヴィルがオーナーに訴え「フェルナンデスを売るなんてありえない」「金銭的な理由だけで……」

レジェンドのベッカム氏 Photo/Getty Images

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未来はまだある

ルベン・アモリム体制のマンチェスター・ユナイテッドに対し、OBのデイヴィッド・ベッカム氏が強力なメッセージを送った。来季に向けての再建にあたり、クラブは「主力の放出」ではなく「監督への補強支援」が必要であると訴えている。

アモリムは昨年11月にエリック・テン・ハーグの後任として就任。しかしプレミアリーグでは苦戦を強いられ、ユナイテッドは現在16位と低迷している。ただし、残り1試合で順位を上げる可能性があり、水曜日のヨーロッパリーグ決勝(対トッテナム・ホットスパー)で優勝すれば、チャンピオンズリーグ出場権も獲得できる。

その中でベッカム氏は『The Athletic』の取材に応じ、アモリムに期待を寄せた上で、クラブに対して次のように語った。
「私たちは最も安定したクラブで育った。だからこそ成功できた。今のユナイテッドにもその安定性が必要だ。クラブに安定をもたらそうと努力している人材もたくさんいます。ルベンは若くして成功を収めた監督であり、彼がクラブを変えるチャンスを手にしていると信じている」

補強予算については不透明な状況だ。財務面での制約もあり、主将ブルーノ・フェルナンデスやコビー・メイヌー、アレハンドロ・ガルナチョといった主力選手の放出話も浮上している。だがベッカム氏は強調した。

「フェルナンデスを売るなんてありえない。彼は重要な局面で常に立ち上がってきた。我々は過去に何度も選手に厳しい評価を下したが、彼はクラブを背負ってきた存在だ」

さらに、ユース出身選手については「ピッチ上で結果を出せなければ放出も仕方ない。ただ財政的な理由で若手を売るべきではない。クラブを愛する選手を簡単に手放してはいけない」と述べている。

一方で、ギャリー・ネヴィル氏もまた改革の途中にあるクラブに理解を示し、「ラトクリフ氏が共同オーナーとして就任してから12か月。すでにスタジアムや練習場の再建計画が進行中だが、評価を下すには時期尚早だ」と語っている。

そして、現場の再建についても冷静な視点を持つ。

「アモリムはまだ本格的なプレシーズンを経験していない。今夏には少なくとも6人の補強が必要だ。特にフォワード最低2人、センターMF、ウイングバック2人、CBがもう1人。ルベンは放出すべき選手を明確にしている。あとはクラブが彼の望む選手を獲得できるかどうかだ」

注目のヨーロッパリーグ決勝については「財政的にも、クラブの将来にとっても極めて重要な一戦。この試合の行方が、来季の展望を大きく左右する」としている。

勝利で未来を手繰り寄せられるか。アモリム体制の「本当の評価」は、まだ先にある。

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