伊東純也がリーグ・アン「チャンスメイク王」に 今季はチェルキやデンベレ超えのチャンス数創出、しかし……

右サイドでチャンスを生み出す伊東純也 Photo/Getty Images

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それを決めきれないチームに問題が

リーグ・アン24-25シーズンの全日程が終了し、首位パリ・サンジェルマンほかマルセイユ、モナコが来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。日本代表の伊東純也、中村敬斗が所属するスタッド・ランスは16位に終わり、メスとの1部・2部入れ替え戦に臨むことになった。

今季はかなり苦戦を強いられたスタッド・ランスだが、伊東は特筆すべきスタッツを残している。『squawka』は今季のリーグ・アンの各スタッツのベスト10を発表したが「チャンスクリエイト」部門でトップとなったのは伊東だ。

伊東はリーグ全試合を通して83回のチャンスメイクを記録。以下、2位にラヤン・チェルキ(リヨン・75回)、3位ガエタン・ペラン(オセール・73回)、4位テジ・サヴァニエ(モンペリエ・70回)、5位ウスマン・デンベレ(PSG・63回)となっており、伊東のチャンスメイク数は他を大きく引き離している。
データサイト『FBREF』によると、チームのプログレッションにおいて伊東が大きな役割を担っていたことがわかる。プログレッシブキャリー(前進キャリー)が100回、プログレッシブパス(前進パス)が133回、プログレッシブパス・レシーブ(前進パス受け)が256回となっており、いずれもチームトップ。伊東はサイドからスタッド・ランスの攻撃の起点となっていた。ちなみに中村もプログレッシブキャリー90回、プログレッシブパス・レシーブ197回と2項目でチーム2位を記録しており、日本代表の両翼がいかにチームの攻撃に関与していたかが浮き彫りとなっている。

しかし、問題はチャンスメイクの「その後」かもしれない。チームの得点数は「33」と、リーグで下から3番目だ。最多スコアは中村の11ゴールだが、中央で決めてくれる存在がいなかった。多く起用されたFWウマル・ディアキテはシーズン通して4ゴールに終わっている。伊東がいくらチャンスを作っても、なかなか結果につながらなかったというのが実情のようだ。シーズン後半は中村をトップに置いたり、伊東と中村を2トップのような形で起用した試合もあったが、得点力不足にはシーズン通して悩まされた。

伊東は怪我明けからそれほど経っていない状態となっているが、メスとの入れ替え戦では、伊東のチャンスメイクから得点が生まれるだろうか。「チャンスメイク王」のお膳立てを活かせる決定力に期待したいところだ。



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