中国のPO出場は日本にもかかっている? W杯予選で後がない自国代表に中国メディア「6月の日本の結果は中国に大きく影響するだろう」
プレイオフ進出のために1戦も落とせない中国代表 photo/Getty Images
最下位と後がない中国
6月にワールドカップ北中米大会アジア3次予選(最終予選)の第9節と10節が行われる。アジア3次予選はこの6月の試合で終了し、ストレートインで出場する国、10月に行われる4次予選(プレイオフ)に進出する国、予選敗退国がそれぞれ決まっていくことになる。前回の3月シリーズで日本とイランが本戦出場の切符を手にしており、ウズベキスタンが王手をかけるなど各グループある程度ラインが固まってきている状況だ。
日本が所属するグループCに目を向けると、本戦出場出来るもう一つの椅子がまだ確定しておらず、現在2位のオーストラリア、3位サウジアラビア、4位インドネシアの3カ国で争う展開に。5位バーレーン、6位中国は2位以内に入れる可能性が消滅し、プレイオフ進出をまずは目指す構図となっている。
すでに出場権を獲得した日本だが、この6月の2戦ではメンバーをある程度入れ替えることが予想される。メンバーの大半が欧州リーグでプレイしており、シーズン終了直後ということもあって疲労による怪我などを避けるべく、各選手らのコンディションを考慮した上でメンバーを選出するだろう。これまでチャンスが与えられなかった選手たちを主に出場させ、この2試合に挑むこととなろう。現に日本代表の森保一監督も先日、そのような趣旨を発言していた。
そしてこの日本のメンバー選考、より注目している国が中国だ。現在グループC最下位に沈む中国だが、6月の2試合でアウェイでインドネシア、ホームでバーレーンと対戦する。ここで2連勝すれば逆転でのプレイオフ進出が可能であり、逆に1試合でも落とせば予選敗退が確実になる。ただ、得失点差でかなりのビハインドを背負っており、たとえ勝ち点で並んだとしてもこの得失点差の影響で順位を下回ることとなる。そのため2連勝はもちろん必須として、インドネシア、バーレーンの状況も伺う必要があるのだ。
中国メディア『捜狐』は6月の日本の結果が中国のプレイオフ進出に大きく影響すると報道。上位進出を争うインドネシアは最終節に日本と、バーレーンは9節にサウジアラビアと対戦する。「サウジアラビアは中国とは全く状況が違うが、まだ出場権を獲得していないため今後の試合も決して気を緩めないだろう」と予測しており、その上で日本の状況が気がかりであることを言及。日本メディアの森保監督の取材内容を引用して紹介しており、この6月のメンバー選考で主力選手を選出しないとなれば、インドネシアの勝率が少しでも上がる可能性があることを指摘。仮に中国が2連勝できたとしても、その場合はグループ5位となり敗退する可能性が高いと述べた。
日本としては誰が出場しても選手の層が厚いこともあり、そういった不安要素は現状無いと思えるが、事実上自力突破が不可能となった中国にとっては、プレイオフ進出がかかっていることもあって気が気でないようだ。