現在公式戦2連勝中のアーセナルは再び本来の強さを取り戻しているように見えるが、キャプテンであるマルティン・ウーデゴーの復帰が大きな要因になっていることは間違いないだろう。
ノルウェー代表として参戦していた9月のネーションズリーグのオーストリア代表戦で足首を負傷して離脱が続いていたウーデゴー。約2カ月の離脱となったが、アーセナルはその間苦戦を強いられた。ブカヨ・サカがウーデゴーに代わってチャンスメイクの役割を担い、最初は良かったが、プレミアリーグ第8節のボーンマス戦(0-1)の敗戦をきっかけに崩れた。この試合からリーグ戦では2分2敗と4戦未勝利が続き、悲願のリーグタイトルにも疑問符がついていた。
そんな嫌な流れを一変させたのはやはりウーデゴーだ。終了間際の1分ほどの出場となったCLインテル戦(0-1)では本調子ではなかった同選手だが、チェルシー戦(1-1)で早速アシストを記録すると、前節のノッティンガム・フォレスト戦(3-0)でもアシストを記録。そしてCLのスポルティング戦(5-1)でもアシストを記録し、現在3戦連続アシスト中と絶好調だ。
試合を見てもウーデゴーの存在感は抜群で、1人の選手が復帰するだけでここまで変わるのかと思わせるほどのパフォーマンスを見せている。そんなアーセナルの司令塔の影響力の大きさをチームメイトもピッチの上で感じているようで、ウィリアム・サリバは次のようにウーデゴーを称賛した。
「彼は世界最高のミッドフィルダーの一人だと思うし、戻ってきてとても嬉しい。彼がいるとチームはもっと良くなるので、もうケガをしないでほしい。もちろん、彼と一緒にプレイできることを楽しみたい。彼が戻ってきてから、チームが良くなっているのは確かだ」
「彼は世界でトップ3に入る選手だ。あまりプレッシャーをかけたくはないが、トップ3に入ると思う。私はこの選手が大好きだ。彼はトレーニング場で一生懸命に努力していたから、怪我から復帰してこのような活躍をしても驚かないが、もちろん、4週間もプレイしていない状態でこのレベルに復帰するのは容易ではない。彼はトッププロだ」(アーセナルの公式サイトより)
現在、プレミアリーグで4位につけるアーセナルの首位リヴァプールとの勝ち点差は9となっている。リヴァプールが今シーズン無類の強さを見せているため首位からひきずりおろすのは簡単ではない。しかしまだシーズンは前半戦であり、アーセナルが連勝を重ねていき、プレッシャーをかけられれば、まだまだタイトルレースはわからない。頼りになるキャプテンの復活で勢いを取り戻したアーセナルはここから再び連勝を積み重ねていけるのか、注目だ。