今夏にスーパースターが大量に進出したサウジアラビア国内リーグは、欧州5大リーグに匹敵する人気を勝ち取れるだろうか。
今月2日にはアル・イテハドとアル・ヒラルの上位対決が行われたが、これは今のサウジアラビアサッカー界にとって特別なカードだった。
アル・イテハドではMFエンゴロ・カンテ、ファビーニョ、FWカリム・ベンゼマが先発し、アル・ヒラルはGKヤシン・ブヌ、DFカリドゥ・クリバリ、MFルヴェン・ネベス、セルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチ、FWマウコム、アレクサンダル・ミトロビッチと欧州サッカー界で活躍してきた実力者たちが揃って先発。さすがに面子は豪華だ。
試合もミトロビッチがハットトリックを決めると、ベンゼマも負けじと得点を記録するなど怒涛のゴールラッシュとなり、最終的には4-3でアル・ヒラルが勝利を収めた。このカードにふさわしい撃ち合い言えるのではないか。こうしたゲームが続くようであれば、世界も無視できないリーグとなっていくだろう。
スペイン『MARCA』によると、サウジ・プロフェッショナルリーグのディレクターを務めるマイケル・エメナロ氏は将来的に欧州5大リーグに近づきたいと野望を口にしている。
「世界でトップ5に入るリーグとなる。これはサウジ・プロフェッショナルリーグにとって現実的なゴールだ。我々はその可能性をフィールド上で見せていると思う。3年、5年、7年と時間はかかるだろうが、将来的にそれを可能にしたいと考えている。ベンゼマ、カンテ、ネイマールといったタレントが来ることで、リーグの進歩は加速する」
現時点では上記の2クラブに加え、クリスティアーノ・ロナウドやサディオ・マネを抱えるアル・ナスル、リヤド・マフレズやロベルト・フィルミーノ、フランク・ケシエらを擁するアル・アハリの4クラブがスター集団となっており、他のクラブとの戦力差はやや大きくなっている。
ただ、エメナロ氏はスペインのリーガ・エスパニョーラなども状況は変わらないと見ている。スペインもバルセロナとレアル・マドリードの2強に、アトレティコ・マドリードといったクラブが高い実力を誇る一方で、その他のクラブはややスターが不足している。強豪から中堅まで豊富なタレントを抱えるリーグは欧州でもイングランド・プレミアリーグくらいかもしれない。
仮に今後サウジアラビアの各クラブがさらなる強化に動くのであれば、欧州5大リーグにも負けない注目を集める可能性はある。まだ改革は始まったばかりだが、見逃せないリーグであることは間違いない。