今季のセリエAを制したナポリの攻撃陣では、左サイドからの仕掛けが魅力のクヴィチャ・クワラツヘリア、最前線に構えるヴィクター・オシムヘンの2人が中心だ。
どうしても話題は2人に集まるが、バックアッパーの立場からチームを支えたストライカーも忘れてはならない。
オシムヘンのバックアッパー役として常に準備を整えてきたのは、アルゼンチン人FWジョバンニ・シメオネだ。
シメオネはこれまでフィオレンティーナやカリアリ、ジェノア、ヴェローナなどセリエAで多くの経験を積んできたFWで、今季よりナポリに加入。昨季もヴェローナのエースとしてセリエAでは17ゴールを挙げている。
ただ、前述したようにナポリにはオシムヘンがいる。昨季17ゴールのシメオネでも出番は限定された。
それでも、シメオネは準備をきっちり整えていた。今季リーグ戦得点数は4ゴールに留まったが、そのうちの2ゴールはミランとローマから奪った重要なものだった。両試合ともシメオネの得点で勝ち点をゲットしており、シメオネが後ろに控えていることも大きかった。
スペイン『as』によると、シメオネもレギュラー争いが激しいことは理解したうえでナポリに加入したようだ。毎試合スタメン出場のつもりで準備を整えてきたと語っており、シメオネもリーグ制覇には欠かせなかった。
「事前に監督が明確な説明をしてくれていたからね。ナポリでは相当の忍耐が必要になると。それでも喜んでナポリに加わったよ。いつかチャンスがくると思っていたし、毎試合先発するつもりで準備していたんだ」
セリエAでの通算得点数は70を超えており、実績も十分だ。これほど強力なストライカーがベンチにいるのは実に心強い。こうしたナポリの補強策もスクデットの理由だ。