ポッター・チェルシーが抱える致命的な弱点 アーセナル相手にビッグチャンス作れず。オンターゲットはわずか1本のみ

アーセナル戦でラヒーム・スターリングはチャンス作れず photo/Getty images

攻撃時の怖さがない

今季はシーズン途中で監督交代があり、現在はグレアム・ポッターがチームを指揮しているチェルシー。ポッター政権は初陣こそ引き分けるも無敗を継続しており、強さを見せていたが、直近のブライトン戦、アーセナル戦では敗れてしまっている。

ホームで行われたアーセナル戦は難しいゲームとなってしまった。0-1とスコアだけを見れば大敗ではないが、内容では完敗と言っても過言ではない。

とくに気になったのは攻撃面だ。[4-2-3-1]で試合に臨み、最前線にはピエール・エメリク・オバメヤンが起用され、2列目には左からメイソン・マウント、カイ・ハフェルツ、ラヒーム・スターリングが並ぶことに。
タレントだけでいえば悪くないメンバーが揃っているが、アーセナル戦はフルタイムでチャンスらしいチャンスがなかった。データサイト『SofaScore』によると、ビッグチャンス数はアーセナルが3回で、チェルシーは1回も記録されていない。枠内シュートは1本のみと攻撃がまるで機能しなかった。

アーセナルのプレッシングを攻略できず、後方からボールを満足に進められなかったことが一つの敗因だ。4バックの際は後方からの明確なビルドアップのルートが確立されておらず、ボールが前に進まない。前線には無理やりにでもボールを収めて時間を作れる選手はおらず、スターリングが右サイドで受けるシーンは見られたが、サポートが少なくボールロストしてしまう場面が散見されている。

英『The Athletic』はアーセナル戦でのチェルシーについてポッターは未だ「最良なバランス」を見つけられていないと指摘している。

同メディアによると、アーセナル戦では44%と実に半分もの攻撃が右サイドから行われており、広いピッチを満遍なく使えていないことが分かる。中央が20%、左サイドが36%となっており、その右サイドも効果的には使えていない。

「3対3、4対4で何度かチャンスがあったが、ラストパスが足りなかった。攻撃時の組み立ては私たちが望んでいるほど流動的ではなく、良い状態ではなかった。理由は様々で、改善しなければならないところだ」

英『football.london』ではポッターが敗因について語っている。組み立てに問題があったと話しており、改善点はどこか分かっているようだ。ブライトンで成功した監督であり、時間を与えることで活路を見出すはずだ。

ブライトン戦、アーセナル戦と難しいゲームが続いているチェルシー。10日にはマンチェスター・シティとのカラバオカップ3回戦が控えており、勝利することはできるのだろうか。

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