怪物ハーランドはバスを停める相手の堅守をも破壊するのか プレミア第7節“無敗同士”シティとトッテナムが激突

決定力をチームに提供するアーリング・ハーランド photo/Getty images

注目の一戦だ

5日のマンチェスター・ユナイテッド対アーセナルでアウェイのアーセナルが敗れたことで、今季プレミアリーグで負けていないクラブはマンチェスター・シティとトッテナムの2クラブのみとなった。ともに6戦4勝2分でここまで来ており、無敗を継続している。次節7節ではそんなシティとスパーズがエティハド・スタジアムでぶつかることになる。

近年の成績でいえば昨季はスパーズがシティ相手にシーズンダブルを達成している。さらに前までさかのぼるとシティがスパーズを苦手にしていることが分かり、リーグ戦直近5戦では1勝4敗と大きくシティが負け越している。

その要因の一つはスパーズが誇るカウンターの火力の高さだ。ハリー・ケイン、ソン・フンミンから繰り出されるカウンターは強力で、昨季は彼らにデヤン・クルゼフスキが加わった。決定力、スピードにアイデアが重なり、シティは止められず3失点したゲームもある。
11日開催のシティ対スパーズではカイル・ウォーカーが欠場する可能性が高い。前節アストン・ヴィラ戦で負傷し、ミッドウィーク開催のCLセビージャ戦で姿を見せなかった。

そうなれば誰がケイン、ソン、クルゼフスキのカウンターを防ぐのか。さらに新戦力リシャルリソンもCLマルセイユ戦で2ゴールを記録するなど好調であり、終盤でのジョーカー起用も考えられる。セビージャ戦で起用されたマヌエル・アカンジは彼らに対抗する策の一つとなるだろう。対人性能に長けた守備者であり、早くもチームに適応している。ウォーカーほどのスピードはないが、セビージャ戦のパフォーマンスを見る限り、ジョン・ストーンズやネイサン・アケに劣るものは何一つない。

守備面ではネガティブになってしまうが、今季のシティは攻撃力が違う。新加入ストライカー、アーリング・ハーランドのことである。異次元の決定力を持っており、8試合で12ゴールの大暴れだ。

スパーズは守備時、完全に自陣に引いたいわゆるバスを停める守備で、攻撃陣に高さがないシティを苦しめていた。だが今は194cmのターゲットマンがいる。得点面だけでなく強引にハーランドの足元にボールを預けることもでき、バイタルエリアでの自由度は上がった。より決定力が欲しければフリアン・アルバレスと併用するのも悪くない。ノッティンガム・フォレスト戦で2ゴールを記録しており、能力の高さは証明済みだ。

無敗同士がぶつかることになるプレミアリーグ第7節シティ対スパーズ。どちらも開幕から好調を維持しており、無敗継続となるのか。それともどちらかに土がついてしまうのだろうか。

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