[西岡明彦]代表への気持ちを足に刻んだチルウェルのW杯行きは!?

プレミア最強ガイド #92

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昨季最終節ワトフォード戦で負傷から復帰したチルウェル photo/Getty Images

 プレミアリーグ各クラブが始動しました。選手の移籍報道が連日メディアのトップニュースを飾っていますが、8月5日のリーグ開幕まで約3週間、選手たちのアピールが続いています。そんな中、11月に開幕を控えるカタールW杯に向けて、人一倍強い気持ちで出場を懇願している選手がいます。

 チェルシーに所属する左サイドバック、ベン・チルウェル。キャリア最大の困難を乗り越えた現在、大きな夢に向かう気持ちを吐露しました。チェルシーとイングランド代表で不動のサイドバックとして順調にキャリアを築いていたチルウェルですが、昨年は苦難の連続でした。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて1年遅れで開催されたEURO2020、準優勝したチームにあってチルウェルに出場機会はありませんでした。彼自身が大会期間中にコロナ陽性判定が出たことで自主隔離措置を取られたことも影響しましたが、ルーク・ショー(マンチェスター・ユナイテッド)との序列が逆転したことは不幸の始まりでした。

 その後、開幕したプレミアリーグのメンバーリストにチルウェルの名前が載らない日々が続きました。トーマス・トゥヘル監督は、「精神的な倦怠感」があるとして、代表活動での不遇がクラブ活動にも影響していると明かしました。その状況を払拭しようと「かなり追い込んだ練習を続けていた(チルウェル談)」事が身体への負担となったのか、11月のチャンピオンズリーグのユヴェントス戦で右膝前十字靭帯を損傷、半年間に渡って戦列を離脱することになってしまいました。昨季のプレミアリーグ最終戦ワトフォード戦でようやく復帰しましたが、それ以降は順調にコンディションを上げているようです。

「僕にとってW杯は物心ついた時から夢見てきた大舞台。EUROで出場できなかったことは自分自身だけでなく、家族にとっても辛いことだったが、今の大きなモチベーションに繋がっている。あの頃の怪我で良かった。まだ4~5ヵ月あるからW杯に間に合うしね。もし一番手として出場できたら、選手キャリアだけでなく、人生においてもハイライトになるだろう」と、意気込みを語りました。さらにイングランド代表ガス・サウスゲイト監督との関係についても、「直近の代表戦の前に、ガレスに激励のメッセージを送るなどやりとりしたんだ。チェルシーのスタッフともコンディション確認の連絡を取り合ってくれていて、再会できるのを楽しみにしていると返信してくれた」と明かしました。

 チルウェルの左足には「1235」の数字が刻まれています。これは代表歴代招集メンバーの番号順で、代表に対する気持ちを表現しています。彼の思いが届くのか、新シーズンの動向に注目です。

文/西岡 明彦

※電子マガジンtheWORLD(ザ・ワールド)271号、7月15日配信の記事より転載

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