まだレアル・マドリードではカリム・ベンゼマ(34)、ルカ・モドリッチ(36)などベテランプレイヤーが大きく貢献しているものの、近年は若手選手への投資を積極的におこなってきた。今季ヒットしたFWヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエス、DFエデル・ミリトンといった選手はそのスタイルが当たった結果といえる。彼らは新・銀河系軍団の礎となる選手だ。
だが、若手育成路線も100点満点とは言えない。気になるのはレンタル移籍組だろう。
中でも大失敗となってしまったのは、ドルトムントへのレンタル移籍を選択した20歳のブラジル人MFレイニエル・ジェズスだ。2020年にフラメンゴからレアルへやってきたレイニエルは、獲得当初カカー2世と言われるなど注目されていた攻撃的MFだった。
同年にはドルトムントへの2年間契約でレアルへ向かったわけだが、2シーズン合わせてもプレイタイムが1000分に達していない。2020-21シーズンは339分、今季は402分となっており、出場機会を確保できないようではレンタル移籍の意味がない。2500万ユーロもあった市場価値が現在は800万ユーロまでダウンしており、獲得当初の話題性は消えてしまった。
ドルトムントの場合はマルコ・ロイスなど2列目に優秀な選手を揃えており、レンタル先としてはハードルが高すぎたのかもしれない。まだ20歳と焦る年齢ではないため、今夏にはもう一度育成プランを見直す必要があるだろう。
攻撃的MFではミランにレンタル移籍している22歳のブラヒム・ディアス、21歳のMF久保建英も大当たりとまでは言えないだろう。2020-21シーズンのディアスはミランでまずまずの働きを見せていたが、今季は一気にトーンダウンしてしまった。現状はレアルでスタメンを得るレベルにはないだろう。