オレクサンドル・ジンチェンコに移籍の可能性もあってブライトンのマルク・ククレジャ獲得を目指すマンチェスター・シティ。チェルシーら複数のクラブも興味を持っており、争奪戦となりそうだが、シティは若手のジェイムズ・マカティをブライトンにレンタル移籍させることで交渉に有利になれると考えているようだ。
英『The Athletic』によるとシティはウルブズのDFラヤン・アイト・ヌーリにも興味を示しているという。だがウルブズはこの夏での売却を考えておらず、獲得となれば来季以降になるだろう。
フランスのアンジェでプロとなり、2020年にウルブズにやってきたアイト・ヌーリ。その後期限付きから完全移籍での契約を勝ち取っており、2021年に5年契約にサインしている。U-21のフランス代表に選ばれている21歳で、今後の活躍次第ではディディエ・デシャン監督が指揮するフル代表に呼ばれる可能性も高い。
左サイドバックを本職とする選手で、ウルブズでは左ウイングバックで起用されている。今季はリーグ戦23試合に出場して1ゴール2アシストを記録した。
アイト・ヌーリのスタイルは攻撃的なウイングバックだ。推進力のあるドリブルでボールを運び、狭いエリアでの打開も苦にしない。テクニックは一級品で、シティでいえばジョアン・カンセロが最も近い。キック精度も高く、ウルブズではセットプレイのキッカーを務めることも。
彼の攻撃性能の高さはスタッツが示している。ドリブル成功数42回、ビッグチャンスクリエイト数3回、クロス成功数24回の3部門ではチーム内のトップ3に入っており、ウルブズの攻撃に貢献している。
守備対応で緩さが目立つため批判もあったが、タックル成功数64回はチーム内3位、地上戦でのデュエル勝利数126回はチームトップの数字であり、球際の強さはデータに出ている。ただ守備時のポジショニングはまだ怪しいところがあり、攻守両面でこれからの選手ということだろう。
今年の夏に獲得される可能性は低いが、今後はシティのターゲットになると予想されるアイト・ヌーリ。シティ以外にもリヴァプールやレアル・マドリード、パリ・サンジェルマンなど複数のビッグクラブが関心を寄せており、今後が楽しみな選手の一人だ(データは『SofaScore』より)。