チェルシーの“10番”背負う男の気になる現在地 23歳迎えたプリシッチは成長しているか

チェルシーの10番背負うプリシッチ photo/Getty Images

今季は出番も限られている

2019年にFWエデン・アザールがチームを去り、チェルシーの10番はアメリカ代表FWクリスティアン・プリシッチに受け継がれた。

クラブとしてはアザールに負けぬアタッカーへ成長してもらうことを期待していたはずだが、加入からの3年間で成長しているか分かりにくいところがある。

今季は全コンペティション合わせて34試合に出場しているが、そのうちベンチスタートは半分の17試合ある。左のウイングではティモ・ヴェルナーもおり、チェルシーほどのクラブとなればポジション争いがあるのは仕方ない。とはいえ、レアル・マドリードとのチャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグでベンチスタートになるなど、重要なゲームで先発を任されない現状は本人も満足していないだろう。
数字で見ると、今季リーグ戦ではここまで5得点1アシストの数字を残している。昨季の4得点よりは得点数が増えており、そこまで悪い数字とも言えない。しかし2019-20シーズンに9得点4アシストを奪えていたことを考えると、今季の数字も物足りない。23歳とそろそろワールドクラスの仲間入りを果たしたい年齢に差し掛かっているが、チェルシーではエースになりきれていない。

プリシッチの成長速度はアメリカ代表も気にしているはずで、プリシッチはアメリカサッカー史上最大級の才能とも考えられている。それこそ今年のワールドカップ・カタール大会を迎える頃には世界的スターになっているとの予想もあっただろうが、この3年間の成長速度はやや緩やかだ。

プリシッチはドルトムントからチェルシーに加わった選手だが、過去にはブンデスリーガからイングランドにやってきて苦戦したアタッカーもいた。チェルシー移籍がベストな選択肢だったかは微妙なところで、そろそろ今後のキャリアを見つめ直すタイミングなのかもしれない。

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