2年で6ゴールのストライカーが今では中盤のファイターに “ライス級のスタッツ”を残すニューカッスルMF

新生ニューカッスルで躍動するジョエリントン photo/Getty images

ここまでの成長を誰が予想したか

先日、ノリッジを3-0の快勝で下し、プレミアリーグでは9位にまで浮上してきたニューカッスル。一時は降格圏内をさまよっていたチームだが、クラブ買収から監督交代、冬の移籍市場での実力者獲得もあって来季はBIG6も恐れるようなチームになるだろう。

そんなニューカッスルで今冬にチームにやってきた新参者ではなく、既存戦力であるジョエリントンがFWからMFにポジションを変えて躍動している。

ブンデスリーガのホッフェンハイムからストライカーとして4000万ポンド(日本円にして約66億円)の移籍金でやってきたジョエリントン。しかし、初年度は2ゴール、昨季も4ゴールとこれといった数字は残せず、クラブは昨季ボーンマスからカラム・ウィルソンを、今冬にバーンリーからベテランストライカーであるクリス・ウッドを獲得する始末だ。
だが、今季はリーグ戦31試合に出場するチームの軸として活躍しており、新体制となった今でもチームの浮上に貢献している。それはセンターフォワードからインサイドハーフへのコンバートが成功したからである。

中盤となってからは献身性と身体能力の高さを武器に躍動中だ。タックル成功数67回、インターセプト数33回、地上戦勝利数131回、空中戦勝利数88回と守備スタッツのほとんどがチーム上位の数字を残している。攻撃面では186cmと恵まれた体格を生かしたドリブルが強みであり、ボール奪取に成功すればどんどん攻撃を前進させていく。

また、これは同じく中盤でプレイするウェストハムのデクラン・ライスとほぼ同じスタッツとなっているのだ。タックル成功数68回、インターセプト数54回、地上戦勝利数124回、空中戦勝利数34回これがライスの今季のスタッツであり、エアバトルでは少し差は出ているが、近い数字を残している。

このことは大きく認知されていないが、素晴らしいことである。もちろん、配球面などでライスが上を行くことになるが、守備だけに目を向ければ今でのジョエリントンはライス級の逸材であることが分かる。さらに25歳とこれからどんどん成長していく選手であり、今足りていない新たなエッセンスを加えることができれば、もっと偉大な選手になるだろう。

マンチェスター・ユナイテッドやチェルシーから獲得を熱望され、移籍金にかかる必要は1億ポンド越えとまで言われるライスと同等の守備スタッツを残すジョエリントン。今季最も名を揚げた選手の一人であり、これからの躍動に期待だ(データは『SofaScore』より)。

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