アーセナルに“陰のヒーロー”はいた 170分しかプレイしていなかったファイターが実現したチェルシー崩し

チェルシー撃破に貢献したエルネニー photo/Getty Images

リーグ戦2試合目の先発でもスムーズに適応

負傷離脱しているMFトーマス・パルティの穴をどう埋めていくのか。これにはアーセナル指揮官ミケル・アルテタも頭を悩ませてきたことだろう。

9日のブライトン戦、16日のサウサンプトン戦ではサンビ・ロコンガに中盤の底を任せたが、アーセナルはこの2試合を落としてしまった。

トップ4フィニッシュへ嫌なムードが漂う中、続く20日のチェルシー戦でアルテタがサンビ・ロコンガに替えてスタメンで送り出したのがエジプト代表MFモハメド・エルネニーだった。
エルネニーは前述したブライトン、サウサンプトンとのゲームもベンチから眺めており、現状アーセナルのスタメンからはかなり遠い位置にいた選手だ。

今季リーグ戦で170分しかプレイタイムが与えられていなかったエルネニーがいきなりチェルシー戦のスタメンを任されたのだから、サポーターも驚いただろう。

昨年12月のマンチェスター・ユナイテッド戦しか先発の機会がなかったエルネニーがチェルシーとのビッグマッチでゲームに入れるか不安もあったが、結果は上出来だ。チームも4-2で勝利することになり、エルネニーはグラニト・ジャカとともに中盤を懸命にプロテクトしてみせた。

出場機会がない中でも準備を欠かさず、チームのために汗を流す意志を持っていたからこそ、いきなりのスタメン起用にも対応できたのだろう。称賛されたのはチェルシー相手に2ゴールを決めた若いFWエディ・エンケティアだったが、エルネニーも隠れたヒーローとして称えられるべきだろう。

パルティ、ジャカ、サンビ・ロコンガなど中盤にライバルは多いが、チェルシー戦の流れを考えるならエルネニーの出番をもう少し増やしてもいいかもしれない。

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