バルセロナの左SB補強はどうなるのか ソサよりも優先すべき男がポルトガルにいる

バルセロナが優先すべきはグリマルドか photo/Getty Images

スタイルを考慮すれば獲得に向かうべきは……

今夏の移籍市場にて、左サイドバックの補強に着手するとされているバルセロナ。主軸のジョルディ・アルバが33歳を迎えていることもあり、たしかに彼の後継者探しには今から動いておくべきだろう。では、そんなバルセロナはどんな選手を獲得しに向かうべきなのか。

現時点で獲得候補に浮上しているのは、シュツットガルトに所属するクロアチア代表DFボルナ・ソナだ。デイビッド・ベッカムをモデルにしていると公言している同選手は、美しい軌道を描くクロスを強みとするプレイヤー。ルーク・デ・ヨングや現在獲得が噂されているロベルト・レヴァンドフスキといった空中戦に強い選手と同時起用するとなれば、この上なく強力なホットラインを形成することができるだろう。決して悪い選択肢ではなく、加入となればバルセロナにとっては大きな力となるはずだ。

しかし、彼らの伝統的なスタイルを考えれば、このソサ獲得というプランには少々疑問の余地が残るかもしれない。今後シャビ・エルナンデス監督の下で同クラブが目指すサッカーは、細かいショートパスを駆使したスタイルのはず。それを大事にするのであれば、新たな左SBに求められるのはクロス精度よりも効果的にスペースへと入り込んでいく動きの優秀さだろう。ソサもその点で決して劣っているわけではないが、バルサの哲学に合う特長を持った選手かどうかは微妙なところか。
そういった点を考慮すれば、バルセロナがソサよりも優先すべきはベンフィカに所属するDFアレハンドロ・グリマルドではないだろうか。2015年1月まではバルセロナBに所属していたこともあって、クラブの哲学は熟知しているはずの同選手。高い左足の精度に加えてポルトガルでインナーラップの心得も習得した彼ならば、J・アルバ不在時の代役や先のことを考えた後継者としても期待できるだろう。そんな同選手に関してはベンフィカも今夏の移籍を容認する可能性があるとポルトガル『A BOLA』が伝えている状況で、タイミング的にもベストな補強候補と言えるはずだ。

ソサも優秀な選手であることは間違いない。しかし、シャビの下で原点回帰を目指すバルセロナにとって優先すべきは、カンテラ出身者であるグリマルドの確保かもしれない。

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