ドリブル数は1位でもシュートは“43本”打って無得点 チェルシー大型MFに突きつけられる課題

チェルシーが誇る大型MFルベン・ロフタス・チーク photo/Getty Images

スケールの大きい選手だが……

ややアップダウンの激しいところはあるが、今季チェルシーで再び評価を高めたのが25歳のイングランド代表MFルベン・ロフタス・チークだ。

魅力は191cmのサイズにあり、過去にプレミアリーグで活躍したヤヤ・トゥレを思わせる馬力がある。技術も高く、ドリブルでボールを持ち運ぶことも得意だ。今季リーグ戦では26回のドリブルを成功させており、これはMFマテオ・コバチッチ(18回)を抑えてチーム最多だ。

コバチッチは小柄な選手だが、スルスルと相手の守備網を突破していくのが上手い。一方でロフタス・チークはテクニックに加えてパワーで強引に運ぶ能力も備えている。中盤の運び屋が2人揃ってチームのドリブルランキング1位&2位になっているのは興味深い。ロフタス・チークもイングランド代表でプレイする実力は備えているはずだ。
しかし、欠点もある。ロフタス・チークが本当の意味でマンチェスター・シティで活躍したヤヤ・トゥレのような存在になるには、得点力を向上させる必要がある。

英『Squawka』によれば、ロフタス・チークは2021年のプレミアリーグの戦いで合計43本のシュートを打っているが、0得点なのだ。リーグ戦で最後に得点を奪ったのは、フラムにレンタル移籍していた昨年の11月・エヴァートン戦だ。

昨季はフラムでリーグ戦31試合に出場したものの、得点はこの1点のみ。今季はまだ得点がなく、ここがロフタス・チークの課題と言えよう。スケールの大きなMFではあるものの、このフィニッシュ精度はもったいない。起用されるポジションによって役割は変わってくるが、もう少し得点力を上げることができればそれこそワールドクラスの評価を得られるかもしれない。

再びチェルシーで出番が増えたことはポジティブだが、ポジション争いは激しい。ロフタス・チークが生き残っていくためにはドリブル以外の武器も欲しいところだが、二桁得点を狙えるようなMFへと成長できるか。

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