W杯へ猛アピールする6人の《新星》たち サバイバルに挑むヤングスターが面白い

ドイツではアデイェミのカードが急浮上 photo/Getty Images

残り1年で割って入れるか

ワールドカップ・カタール大会まで約1年。サッカー選手にとってワールドカップ出場は1つの夢だが、注目したいのは最近になって猛アピールを始めた若手選手たちだ。

すでに代表チームで確固たる地位を築いている選手は別だが、若手たちは1年後の本大会へ猛アピールを続けているのだ。

例えばザルツブルクで大ブレイクするドイツ代表FWカリム・アデイェミだ。
19歳のアデイェミは今季に入って急激にアピールしており、ついにA代表デビューも果たした。ドイツ代表といえばスター選手が揃う強豪だが、センターフォワードの層はそこまで厚くない。今のペースを維持できれば、アデイェミにもワールドカップ行きのチャンスがあるのではないか。来年の大会で大ブレイクする可能性もある。

同じ強豪では、ビジャレアルに所属するスペイン人FWジェレミー・ピノ(19)も興味深い。ウイングでプレイするピノはビジャレアルで出番を確保しており、今季はリーグ戦で1得点3アシストの結果を残している。

A代表デビューも10月に果たしており、残り1年でどれだけアピールできるか勝負だ。

リヨンのチェルキが急成長すれば面白い photo/Getty Images

金の卵と呼べる選手たちの招集もある?

ブラジル代表では、アヤックスで活躍する21歳FWアントニーだ。同選手は今夏の東京五輪優勝メンバーであり、勢いそのままにA代表デビューも果たした。五輪出場からA代表へ繋げるのは理想的な流れで、アントニーも来年のワールドカップを目指しているはず。

同じアヤックスからは、もう1人注目株がいる。EURO2020でベスト4に入り、ワールドカップ欧州予選でも安定したパフォーマンスを見せたデンマーク代表よりFWモハメド・ダラミー(19)だ。

米『ESPN』はウイングを本職とするダラミーの仕掛ける姿勢に加え、守備面での貢献度も高く評価している。まだアヤックスでポジションを確保したわけではないが、途中出場を中心に出番は得ている。

デンマーク代表デビューも済ませており、それこそEURO2020でブレイクしたデンマーク代表MFミッケル・ダムスゴーのようなブレイクをワールドカップで果たすかもしれない。最近何かと若いタレントをヒットさせているデンマークサッカー界も注目だ。

欧州でプレイしている選手だけではない。アルゼンチン代表では、21歳のリーベル・プレート所属FWフリアン・アルバレスに注目が集まる。

アルゼンチンの前線にはリオネル・メッシを筆頭にタレントが揃うが、アルゼンチン国内で今季18得点11アシストと暴れているアルバレスも見逃せない。すでに欧州のクラブが目をつけているはずで、A代表デビューも果たした。来年のワールドカップで一気にブレイクする可能性があり、アルゼンチンのNEXTブレイク候補生だ。

また米『ESPN』は、ワイルドカードとしてフランスのリヨンでプレイする18歳のMFライアン・チェルキの名前も挙げている。

チェルキはフランスの世代別代表でプレイしてきた天才肌のアタッカーで、フランス版エデン・アザールと言っていいテクニシャンだ。激戦のフランス代表メンバーに割って入るのは簡単ではないが、1年間アピールできれば可能性はある。それだけの才能を備えた選手だ。年齢的に焦る必要はないが、チェルキは高い確率で数年後のフランス代表で主役になる選手だ。カタールの地で経験を積ませるのも悪くない。

彼らはどこまでアピールできるのか。こうしたサバイバルが先輩選手にも良い刺激を与えるのは間違いなく、野心溢れる若手の大胆なアピールに期待したい。

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