A・アーノルド&ロバートソンに劣らない存在感 ペップ・シティのキーマンになっている青い両翼
ウォーカーと共にシティを支えるカンセロ photo/Getty Images
守備のウォーカー、攻撃のカンセロか
今季も昨季同様に好調を維持しているマンチェスター・シティ。直近のエヴァートン戦では序盤相手のブロックを崩すことに苦労したが、結局3-0での大勝となった。首位チェルシーがレスターに白星を挙げており、勝ち点差3ポイントを埋めることができなかったが、このまま継続して勝利を積み上げたい。
そんなペップ・シティだが、今季は両サイドバックが絶好調だ。シティでは最も重要なポジジョンであるといっても過言ではないサイドバック。右SBのカイル・ウォーカーはトッテナムから獲得して以降、不動の存在であったが、左SBはなかなか適任が見つからなかった。昨季はオレクサンドル・ジンチェンコが安定感を見せたが今季は怪我で出遅れており、以前までの人員不足に逆戻りかと思われたが、ジョアン・カンセロの台頭で事なきを得ている。
チームのキーマンに挙げられることの多いシティのSBだが、やはりビルドアップの際のクオリティが大事だ。エヴァートン戦ではボール保持率78%を記録したように相手を押し込んで戦うことが多い。そうなれば最終ラインの選手がボールの出し手に回ることが多く、SBであるウォーカーとカンセロも同様に後方の司令塔として攻撃を操ることになる。しかし、最終ラインでのミスは致命的で、即カウンターを受けることもある。毎回防ぎきれれば問題ないのだが、失点となれば大損だ。
その点、この2人のビルドアップ能力はピカイチだ。ウォーカーはカンセロほどの派手さはないが、ミスなくボールを動かすことができる。ここ最近ではチャンスメイカーのようなラストパスを供給するシーンが見られており、そういった部分も大きく成長している。逆にカンセロはウォーカーほどの安定感はないが、SBながら直接得点に絡むことのできる選手だ。トフィーズ戦での先制点はカンセロがアシストしており、まさにケビン・デ・ブライネのようなパスを供給して見せた。ミスはまだ見られるが、数は明らかに減っており、ウォーカーのような安定感を見せられる日も来るか。
また、シティは右のウォーカーがそこまで上がらず、センターバックの一角のようなポジジョンを取るため、頻繁にオーバーラップするカンセロと相性が良い。
ペップがようやく見つけたウォーカーとカンセロのコンビ。昨季のウォーカーとジンチェンコの2人も素晴らしかったが、欠けていた攻撃力が今季は加わっている。プレミアでのトップといわれているリヴァプールのトレント・アレクサンダー・アーノルドとアンドリュー・ロバートソンとの両翼にも負けないパフォーマンスに期待だ。