得点力不足のサムライブルーには変化が必要だ SBから攻撃を作る長友佑都の後継者

東京五輪では素晴らしい活躍を見せた中山雄太 photo/Getty Images

東京五輪でも彼の攻撃参加が目立った

先日行われたワールドカップ・カタール大会に向けたアジア最終予選。日本代表はサウジアラビアと対戦し、0-1での黒星となった。これで3試合を消化することになったが、ここまで1勝2敗と既に負け越してしまっている。カタール大会に出場するためにも早く問題を解決する必要があるが、まずはここまで1得点の攻撃陣をどうにかしたい。

守備に関してはここまで2失点と機能しており、得点がとれていれば勝ちを拾えていた試合もあっただろう。それだけに今後は現状の並びを捨て、攻撃に重きをおく必要がある。

では具体的にどうするのか。一つは左サイドバックに中山雄太を起用するのはどうだろうか。東京五輪では左SBとして存在感を放っており、ベスト4入りに貢献している。守備時の対人に定評のある選手であり、東京五輪ではレアル・ベティス所属のディエゴ・ライネス相手に一歩も引かない守備を見せ、勝利に貢献している。攻撃時も正確なパスを武器に前進することができ、高精度のクロスを武器としている。縦への速さはないものの、本職が中盤ということを生かしたミドルサードでのパスワークは強力であり、サウジアラビア戦で左サイドから攻撃を作れなかった日本としてはぜひ起用したい人材だ。

また、サウジアラビア戦で先発した長友の攻撃での貢献度の低さも中山を推薦する一つの要因だ。確かにアウェイのスタジアムはホームとはまた違った雰囲気を放っており、選手にしか分からない難しさがある。そこで経験のある長友を先発に据えた森保一監督の意図は分かるが、バックパスや横パスしか選択肢のない選手をSBに置くとどうしても攻撃が停滞してしまう。実際に右サイドからのチャンスシーンはあったが、左サイドはほとんど見られなかった。次節のオーストラリア戦は落とせない難しいゲームだが、得点を取ることを考え、若手を大一番で起用する強気な采配に期待したい。

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