セリエAで新たな“看板ストライカー”誕生の予感 ナポリの最前線で暴れる怪物FW

ナポリの最前線で覚醒しつつあるオシムヘン photo/Getty Images

攻撃も守備も完璧にこなす22歳

2021-22シーズン、イタリア・セリエAからはロメル・ルカクやクリスティアーノ・ロナウドといったリーグ屈指のストライカーが姿を消した。昨季ゴールランキングの上位2名が一度にリーグを離れたとあって、今季の得点王争いは少し静かになるのか。開幕前はそんなことを考えたカルチョファンも少なくはなかったことだろう。

しかし、誰かの抜けた穴は、いつの間にか次の世代の選手が埋めているものだ。ルカクやC・ロナウドを失ったセリエAだが、さっそく楽しみな若きストライカーが覚醒しつつある。

そのストライカーとは、ナポリに所属するナイジェリア代表FWビクター・オシムヘン(22)だ。加入1年目の昨季は負傷による長期離脱もあって、リーグ戦では24試合の出場にとどまった同選手。その得点数もギリギリ二桁(10ゴール)に届く程度だったが、今季の彼はここまで出場したリーグ戦5試合で早くも4ゴールを挙げている。その存在感は抜群で、現在セリエAで首位に立つナポリにとっては欠かせぬ戦力だ。
そんなオシムヘンは、ついにワールドクラスへの道を歩み始めたのか。近頃の彼のプレイぶりを見て、そう感じているファンは少なくないかもしれない。得点力はもちろんだが、ここ最近のオシムヘンはまさに”なんでもできる”FWとして覚醒しつつある。それは、現地時間26日に行われたカリアリ戦でも見て取れた。この試合、同選手は攻守に躍動。11分に先制点を挙げると、56分には相手DFディエゴ・ゴディンのファウルを誘発してPKも獲得している。さらには守備面での貢献も光り、彼はチームのファーストディフェンダーとして絶え間なく相手最終ラインにプレスを掛け続けた。この試合における白星でナポリは無傷の開幕6連勝を達成したが、オシムヘンはその最大の立役者だったと言っていい。

かねてよりそのポテンシャルの高さは評価されていたものの、ようやくその才能が完全開花しつつあるオシムヘン。独力で局面を打開できる攻撃性能を備えながら守備もサボらないこの万能FWこそ、次世代のセリエAをリードしていくストライカーなのか。2021-22シーズン、オシムヘンがどこまで各方面からの評価を伸ばしてくるかは楽しみだ。

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