“ヒメネスロス”がやはり深刻だ 若手ストライカーに頼るしかないウルブズ

ファビオ・シウバは2点目を奪ったが勝利にはつながらなかった photo/Getty Images

ジョゼ、シウバ共にインパクトを残せていない

近年のプレミアリーグは昇格組が上々の成績を残していることが多く、今年はリーズ・ユナイテッドが11位とまずまずの成績を出している。2018-19シーズンに昇格したウォルバーハンプトン・ワンダラーズも3年連続でプレミアリーグ残留を果たしており、昨季は7位フィニッシュと上位に食い込む戦いを見せた。しかし、今季は29節終了時で14位と不本意な成績となっている。

5日に行われたウェストハム・ユナイテッドとの一戦では前半のうちに3失点を喫してしまう展開になるも、前半終了間際にアダマ・トラオレからのクロスをレアンデル・デンドンケルが合わせて2点差に迫る。後半には途中投入されたファビオ・シウバが得点を挙げ、徐々に点差を縮めることに成功したものの、あと一点が遠く2-3の敗戦となってしまった。

絶好調のジェシー・リンガード擁するウェストハムに対しここまでの試合をやれる実力はあるものの、何かと得点力不足に悩まされているウルブズ。昨季得点王のラウール・ヒメネスを負傷で欠いており、シーズン終盤の今となっても代わりの選手が見つかっていないのだ。
直近の試合ではレアル・ソシエダから期限付き移籍での加入となっているウィリアン・ジョゼが最前線でのスタメンが多く、189cmと大きな体躯の持ち主ではあるのだが、縦パスが収まらずゲームから消えてしまっている場面が多い。要所でいいプレイを見せてはいるものの、目に見える結果が欲しい。

2点目を決めたファビオ・シウバはゴールの場面では素晴らしい才能の片鱗を見せたが、それ以外では目立つことはなかった。前線では動き続けてパスを受けようとするが、まだ周りとの波長が合っておらず、効果的な攻撃には移せていない。まだ18歳ということもありこれからの選手であることは間違いないのだが、ラウール・ヒメネスがいない今、彼に掛かるプレッシャーは大きくなりそうだ。

とはいえ、チームはこの試合から新しく4バックの戦術を試すなど難しい状況からの脱却を試みており、まだ闘志は消えていないようだ。すぐに得点不足が解消するとは思わないが、残りの試合で何か掴めると、来季のウルブズは面白くなりそうだ。

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