ロナウド色からの脱却は簡単ではない
昨季に続いてチャンピオンズリーグ・ベスト16で姿を消すことになったユヴェントスでは、エースのクリスティアーノ・ロナウド退団論が浮上している。
今季はセリエAで23得点を挙げて得点王レースをリードするなど、36歳になった今もロナウドの得点力はトップレベルだ。どのチームに移籍しても活躍できるだろう。
古巣のマンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリード復帰案、新天地パリ・サンジェルマン行きなど、どのプランでもロナウドは主役となれるはず。獲得したクラブの得点力は跳ね上がるだろう。
しかし、リスクもある。ロナウドは世界を代表するスーパースターであり、チームでは常にロナウドが王様となる。それを受け入れる必要があり、引退の二文字もちらつく36歳のプレイヤーをチームの中心に据えることはリスクが大きいのだ。
ユヴェントスでもロナウドは暴れたが、ロナウド退団後の攻撃ビジョンは見えてこない。レアルもそうだが、ロナウドを獲得したクラブはその穴埋め作業で苦戦を強いられることになる。ロナウドがユヴェントスを離れる場合、ユヴェントスは新センターフォワードとともに攻撃の形を新たに模索していかなければならない。
センターフォワードの得点数が不足しているマンUとレアル、キリアン・ムバッペ退団に備える必要があるパリ。どのクラブにとってもロナウドの得点力は魅力的だが、ロナウド退団後のショックを乗り越えるプランはあるのか。36歳を迎えたロナウドをチームの中心に据えるのはリスクが大きく、獲得する前に今後5年ほどのプランを慎重に検討した方が良さそうだ。