香川真司らと同じ無名からの“大ヒット” 昇格組を支える2人のキーマン

ドルトムント戦の勝利に貢献した遠藤 photo/Getty Images

ミスリンタート氏にとって遠藤は香川と同じくらいのサプライズか

香川真司、ロベルト・レヴァンドフスキ、マッツ・フンメルスなど次々と優秀な若手を見つけ出し、ブンデスリーガを連覇した2010-11、2011-12シーズンのドルトムント。当時のチームでは敏腕スカウトのスヴェン・ミスリンタート氏の存在が大きく、ドルトムントでの成功からミスリンタート氏の名前はサッカーファンの間でも有名なものとなった。

以前ミスリンタート氏は2010年にセレッソ大阪でプレイしていた香川を発掘したのが最大のヒットと自身の仕事を振り返っていたが、ミスリンタート氏にとって現在シュツットガルトで大ブレイクしている日本代表MF遠藤航は香川にも負けぬヒット選手になっているのではないか。

ミスリンタート氏は2019年の4月にシュツットガルトのスポーツディレクターに就任し、その夏に遠藤はシント・トロイデンからのレンタルでシュツットガルトへ加入。今夏には完全移籍へと切り替わり、今やシュツットガルトでは守備の要になっている。
リーグ戦でのタックル成功数33回(チーム1位)、インターセプト数18回(チーム2位)、シュートブロック数6回(チーム2位)、空中戦勝利数29回(チーム1位)など、あらゆる数字で上位を占めている。遠藤がここまでブレイクするとはミスリンタート氏も予想していなかったかもしれない。

ワマンギトゥカはドルトムント戦で2得点 photo/Getty Images

攻守両面で補強がヒット

ヒットしているのは遠藤だけではない。シュツットガルトは12日にドルトムントを5-1で粉砕したが、このゲームで2点を挙げたFWサイラス・ワマンギトゥカも遠藤と同じ昨夏チームに加わった選手だ。

ワマンギトゥカはフランス2部のパリFCから加入しており、今季はリーグ戦でチームトップとなる7得点を記録している。まだ21歳と若く、当時の香川やレヴァンドフスキらと同じく無名に近い若手を発掘したことになる。

リーグで8番目に多い33回のセーブを記録している23歳のGKグレゴリー・コベルも昨夏ホッフェンハイムからレンタルで加入し、今夏完全移籍へ移行した選手だ。こちらもまずまずのヒットと言っていいか。

ミスリンタート氏の就任からシュツットガルトは1部昇格、そして1部でも現在7位と好調を維持しており、今季のサプライズチームになっている。全てがミスリンタート氏の功績というわけではないが、遠藤やワマンギトゥカなど補強がヒットしているのは大きい。

このペースなら1部残留の最低目標は達成できそうだが、将来的に欧州カップ戦出場権を獲得するところまでチームを強化していけるだろうか。(数字は『WhoScored.com』より)

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