ルカクと比較された20歳FWの苦戦 たった“2得点”で終わったイタリアの神童

エヴァートンのキーン photo/Getty Images

シーズン進むにつれて影が薄く

名将カルロ・アンチェロッティを招聘しながら、リーグ戦12位に終わったエヴァートン。今季は明らかな失敗と言っていいだろう。

エヴァートンが目指すのは欧州カップ戦出場権だが、その目標をクリアするには得点力を上げるしかない。

今季のチームはリーグ戦で44得点に留まっており、やはり上位を目指すには最低でも60点以上は奪いたい。
6位のトッテナムが61点、5位のレスター・シティが67点、4位のチェルシーが69点、3位マンチェスター・ユナイテッドが66点奪っていることを考えると、やはり60点台が1つの目標となる。

それを達成するために欠かせないのは、ロメル・ルカクの再来と期待された若きストライカーの覚醒だ。

今やすっかり影の薄い存在になってしまった20歳のイタリア人FWモイーズ・キーンである。

ユヴェントスからエヴァートンに加入した際はルカクと比較されるなど大きな話題を呼んだが、結局今季はリーグ戦29試合に出場してたったの2得点。期待に応えたとは言えないだろう。

カギを握るのはアンチェロッティだ。フットボールの全てを知り尽くす名将がキーンをどこまで成長させられるのか。これがポイントになるのは間違いない。

大切なのは我慢だ。クラブ公式に対し、アンチェロッティもキーンを長い目で見ていくと語っている。

「彼は若いため、我々がサポートしなければならない。彼はイタリアから来ており、彼にとってイングランドは新しい国だ。とはいえ今季は彼に多くの経験と知識を与えるシーズンとなる。彼は来季もっと良くなるし、出番も増えるだろう」

リシャルリソン頼みになっているところがある攻撃も、キーンが伸びてくれば変わるはず。元よりクラブは2024年まで契約を結んでいるため、長期的にキーンを育てていく考えなのだろう。

すでにイタリアA代表の方ではゴールを決めるなど、イタリア国内では高い人気を誇っている。イングランドでも同様の活躍ができるのか、来季の成長が楽しみだ。

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