18-19は久々のプレミア対決。決勝9回と常連のリヴァプールがトッテナムを2-0と押し切った。クロップ監督はドルトムント時代を含め3回目の挑戦で初戴冠。リヴァプールの強度の高いスタイルは一発勝負のCL向きといえるかもしれない。ホームスタジアム、アンフィールドの熱狂的な雰囲気も決勝を除いてホーム&アウェイで行われる大会では強みだろう。トッテナムは初の決勝進出だった。チャンピオンズカップ時代には初の決勝で優勝というケースは珍しくなかったが、CL時代になると経験値がものをいうようになり、大会常連のビッグクラブ以外が優勝するチャンスは少なくなっている。
CLでは毎回サプライズチームがいる。このシーズンなら準決勝でトッテナムが下したアヤックスがそうだった。16-17はASモナコがベスト4に食い込んでいる。それ以前でもビジャレアル、デポルティーボ・ラ・コルーニャ、シャフタール・ドネツクなど新風を入れるクラブはあるのだが、決勝まで進んだのはトッテナムぐらい。例外として03-04のFCポルト対ASモナコのダークホース同士の決勝があるが、FCポルトはチャンピオンズカップ時代に1度優勝している。1、2シーズンで急に強くなるのは現在のヨーロッパではレアケースなのだ。19-20のベスト8に入ったアタランタとライプツィヒは、その点で流れが変わりつつある兆候なのかもしれない。
文/西部 謙司
※電子マガジンtheWORLD244号、4月15日配信の記事より転載
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