「僕はトッティにはなれない」 ローマMFが目指す“最高の自分”

ローマのペッレグリーニ photo/Getty Images

「トッティはトッティ、僕は僕」

ASローマの10番といえば、長きにわたってチームを首相として牽引したフランチェスコ・トッティ。今やそのイメージが完全に定着した。選手としてのキャリアを全てローマに捧げた“王子”。それだけに、この印象はこれからもそう簡単には変わらないだろう。偉大すぎるが故に、クラブも次に10番を誰に任せるか慎重になっているはずだ。

後継者の候補として挙がるのはMFロレンツォ・ペッレグリーニあたりか。トッティとタイプこそ異なるが、生粋のローマっ子であり現在のチームで中盤に欠かせない存在となっている同選手。彼ならばファンの多くも納得するはずで、実際SNS上では「ペッレグリーニこそがトッティの10番を受け継ぐべき」との声も少なくない。誰かに10番を継承させるならば、ペッレグリーニは悪くない選択肢と言えるだろう。

しかし、ペッレグリーニ本人としては自身にトッティの姿を重ねてほしくないようだ。伊『Corriere dello Sport』によると、同選手はトッティと自分は違うと次のようにファンへ呼びかけている。
「僕はトッティにはなれないよ。彼は伝説なんだ。偉大なチャンピオン。ファンが僕に10番を背負ってくれと言ってくれるのはありがたいことだ。とても幸せだよ。でもトッティはトッティであり、僕は僕なんだ。比較されることもあるけれど、あまり好きとは言えないね。僕が目指しているのは最高のロレンツォなのさ」

10番を背負うこととなれば、どうしてもトッティとの比較は避けられないはず。そのプレッシャーは我々の予想を遥かに超えるものとなるだろう。そういったことも考慮してか、この23歳はトッティの後継者としてではなく、一人の“ロレンツォ・ペッレグリーニ”としてクラブのレジェンドを目指すと心に決めているようだ。

はたして今後、ペッレグリーニが“最高のロレンツォ”になる日はいつやってくるか。新たなレジェンドの誕生をファンは心待ちにしている。

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