今季のACLEで大躍進の光州FCに選手の不正登録疑惑が浮上 FIFAが補強禁止処分を下すも「認知できていなかった」

今季のACLEでは躍進を見せた光州FCだが...... photo/Getty Images

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該当選手は16強神戸戦で逆転ゴールを決める

韓国Kリーグ1部の光州FCが、昨年12月にFIFAから下された補強禁止処分を無視していた可能性があると韓国メディア『聯合ニュース』など複数のメディアが報じている。

光州は2023年にハンガリーのキシュヴァールダFCからアルバニア代表FWヤシル・アサニを獲得した。その際、光州が12歳から23歳になるまで育成したクラブチームへ支払う制度、連帯貢献金を支払っていなかったことが問題になっているという。

同メディアはその経緯について詳しく説明。連帯貢献金のやり取りは以前はクラブ間で直接行われていたが、光州側の未払いが多発したためFIFAが仲介して対応。光州側はその後FIFAの口座に送金するも、何度もエラーが発生し送金出来ずにいた。その後もこの問題を解決すべく銀行やFIFAとやり取りしたが、昨年9月にこの件を担当していたクラブの職員が休職。引継ぎがきちんと行われずに月日が流れ、FIFAは12月にクラブに対し補強禁止処分を下し、アジアサッカー連盟(AFC)を経由し大韓サッカー協会(KFA)に伝達。KFAは光州に伝達するも、その連絡先が休職していた職員であり、長らくメールボックスに眠っていたという。この件についてはKリーグを運営する韓国プロサッカー連盟にも知らされていなかったという。
韓国プロサッカー連盟の関係者は「懲戒公文が含まれたメールをサッカー協会がクラブチームに転送する際に、韓国プロサッカー連盟を'参照(cc)'でつけておくのが慣例だった」と言及。その場合はリアルタイムでこの件に対応できていたかもしれないと話している。しかし「KFAが今回、韓国プロサッカー連盟を参照につけなかったため、結局我々も認識できていなかった」と説明した。

光州は今季のACLEに出場し、リーグステージ4位でラウンド16に進出。ラウンド16ではヴィッセル神戸と対戦し、1stレグ神戸ホームの試合を0−2で落とすも、光州ホームの2ndレグでは3−0で勝利。延長戦の末、2戦合計スコア3−2とし準々決勝に進出。準々決勝ではサウジアラビアのアル・ヒラルに0−7で完敗するも、今大会では大躍進を見せた。

今回光州が獲得したヤシル・アサニはこの神戸との試合にも出場しており、2ndレグでは2点目のPK、そして3点目の逆転ゴールを決めている。またこの試合で先制点を決めたFWパク・ジョンインは今年の1月に光州に移籍している。同メディアによれば、今冬の移籍市場で光州は10人を超える選手を獲得しており、一部のKリーグクラブは未登録選手を出場させたとして、該当の試合全て没収試合にすべきと韓国プロサッカー連盟に抗議しているという。

もう少し事態が早く分かっていれば、神戸が準々決勝に出場できた可能性もあっただろう。今後、FIFAやAFCがどのような決断を下すのか注目が集まる。

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