一大勢力を築くことになるのか。チェルシーのオーナーであるトッド・ベーリー氏はチェルシー以外のクラブの買収にも動いているようだ。
昨年5月、ベーリー氏を中心とする共同事業体がクラブの新オーナーとなったチェルシー。夏と冬に大型補強を敢行した彼らは、FWラヒーム・スターリングやDFカリドゥ・クリバリ、MFエンソ・フェルナンデス、FWミハイロ・ムドリクといったタレントたちを大量にチームに迎え入れ、指揮官もトーマス・トゥヘル監督からグレアム・ポッター監督へとすげ替えた。
しかし、現在チェルシーはプレミアリーグ10位とその改革の成果が結果に表れていない。3月に入ってからは立て直し成功の気配も見せているが、1月と2月は公式戦11試合を戦ってわずかに1勝だった。ここから巻き返してのリーグ戦トップ4フィニッシュはかなり難易度の高いミッションとなっている。
このように新体制1年目は苦戦しているチェルシーだが、英『Evening Standard』によると、その裏で彼らはプリメイラ・リーガ(ポルトガル)のポルティモネンセを買収するために9月から動いていたようだ。しかし、株式の75%を購入するという申し出が拒否されてしまったため、現在はポルトガルの大物代理人であるジョルジュ・メンデス氏に代替案を求めている状況だという。
また、同メディアによるとチェルシーはリーグ・アン(フランス)のストラスブール買収にも動いていて、ストラスブールの会長マルク・ケラー氏が交渉を進めていることを認めている模様。ストラスブール以外にも、オリンピック・リヨンやソショー・モンベリアル、ジロンダン・ボルドーといったクラブが買収候補に挙がっていたようだが、こちらは入札を拒否されたと見られている。
現在のサッカー界ではマンチェスター・シティを筆頭とするシティ・フットボール・グループや、RBライプツィヒなどを擁するレッドブル・グループが大きな存在感を放っており、ベーリー氏は彼らに続こうとしている。まずはチェルシーの成績を伸ばすことが第一に思われるが、ここから一体どのようなムーブメントを起こしていくのかは気になるところ。チェルシーグループ誕生の行方に注目だ。