今季はここまでリーガ14ゴールを記録
今季のリーガ・エスパニョーラを制したレアル・マドリードは、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝でマンチェスター・シティを下し、CL3連覇を果たした2017-18シーズン以来の決勝へ進出した。対戦相手となるのは、同シーズンの決勝を戦ったリヴァプール。昨季は準々決勝で勝利した相手だが、その試合で活躍した男が今季大きな飛躍を遂げたのだ。
その男がヴィニシウス・ジュニオールである。今季はリーガ・エスパニョーラで33試合14ゴール9アシスト、CLでも12試合3ゴール6アシストを記録してブレイク。カルロ・アンチェロッティ監督下で大きな成長を見せており、今季のリーグ優勝にも貢献しているアタッカーだ。
そんなヴィニシウスだが、昨季まではスピードやドリブルで光るものを見せていたが、決定力不足が課題となっていた。昨季はリーガで35試合に出場しながら、わずか3得点にとどまるなどフィニッシュの部分で精度を欠いた。1年でここまでゴール数がアップしたことはチームにとってもうれしい誤算だったことだろう。
昨季はゴールを決め切れずにいたヴィニシウスだが、得点力向上に希望を覗かせた試合があった。それがCL準々決勝のリヴァプール戦だ。ホームで行われた1stレグでは27分に先制ゴールを決めると、後半にも追加点を決めてチームを3-1と勝利に導く。結果的にこの2得点差を守り抜き勝利を果たしている。
その4日後に行われた“エル・クラシコ”でも先発し、得点こそなかったものの高いパフォーマンスを披露して勝利に貢献した。リヴァプール戦での得点が昨シーズンのラストゴールとなったが、そこから今季は得点を量産。同試合での飛躍を毎試合見せるように成長した。
昨季の対戦を経たヴィニシウスにとって、リヴァプールは良いイメージがある相手だろう。主力センターバックこそ不在だったものの、ゴールを決めた手応えは残っているはずだ。ここ数試合は得点から遠ざかっているヴィニシウスだが、今季もシーズンラストゴールがリヴァプール戦となる可能性もあるかもしれない。